盛岡の住宅街にクマ出没 10日前にも目撃情報 岩手県が注意呼びかけ

盛岡の住宅街にクマ出没 10日前にも目撃情報 岩手県が注意呼びかけ

クマが目撃された斜面。看板は以前から設置していたが、地元の猟友会は「ここまで住宅街の真ん中に出没するのは珍しい」と話す=盛岡市西松園で

 盛岡市西松園の住宅街で18日夜、「クマが歩いている」と盛岡東署に通報があった。目撃場所は、幼稚園のすぐ南側の斜面で、付近の住民は「こんな住宅街まで来るのは珍しい」と警戒している。

 クマが目撃されたのは、JR盛岡駅から北に約6.5キロの、一戸建てが並ぶ住宅街。小学校や幼稚園に近く、付近は通学路にもなっている。18日午後11時半ごろ、車で走行中の人が、芝生の斜面を歩く体長1メートルほどのクマを目撃したという。同署が付近を捜索したが見つからなかった。

 斜面のすぐ向かいにある「やよい幼稚園」の島川健康(たけやす)事務長は「子どもが遭遇すると危ない。保護者と情報を共有して注意する」と警戒した。隣の学習塾で教える菊池匡子(きょうこ)さん(37)も「(西約1キロの)四十四田ダム周辺の森などで目撃されることはあるが、住宅街の真ん中に出て驚いている。保護者に送り迎えを頼みたい」と語った。

 同署によると、約10日前にも隣接する同市東松園の住宅街で目撃されており、「同じクマではないか」とみている。県猟友会の菅野範正専務理事は「親離れしたばかりの子グマが、好奇心に駆られて人里に出てきたのでは」と推測した。

 岩手県自然保護課によると、2019年の県内のツキノワグマ目撃件数は2806件。農作物に被害を与えるなどしたクマの捕獲は352件で、集計を始めた1978年以降で最多だった。菅野専務理事は「林業の衰退などで人が山に入らなくなり、クマが降りてきやすくなった」と話す。夏に目撃が増えることから、県などが注意を呼び掛けている。【山田豊】

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