福井・美浜に風力発電有望地 東京の会社、年内調査 売電収入、地域振興基金へ

 福井県美浜町新庄の山地に風力発電に有望な土地があるとして、東京都の再生可能エネルギー開発会社が導入可能性調査を実施することが決まった。19日の同町議会全員協議会で会社が説明した。構想では、風力発電設備20〜25基で、設備容量は最大10万5000キロワット。町は事業の可能性と地域の理解を前提に「事業者と協力して誘致を進めていきたい」と表明した。

 事業計画や注意すべき事項を示す環境アセスメントの「配慮書」の縦覧が今月26日に始まり、年内に風況調査を開始する。

 調査を実施するのは、全国で風力発電設備などを建設、運営するグリーンパワーインベストメント社(GPI、東京都)。福井県敦賀市や滋賀県などと接する美浜町新庄地区は、過去に環境省が示した風況の概要で風速8メートルを超える場所もあり、適地とされる風速5〜6メートル以上を満たす場所が多い。町と地元新庄地区は今年2月、可能性調査について同意している。

 GPI社によると、導入可能性調査では、1年以上詳細な風況や道路の状況などを調べる。送電線へのアクセスは、新庄地区に変電所があり有利だという。本格着工前の一連の調査などで約10億円かかるとしている。建設する場合は、平らな尾根筋で、1基当たりの出力は約3400〜4200キロワットを想定している。発電事業を通じた売電収入の一部は地域振興のための基金とすると説明した。

 美浜町では関西電力美浜原発1、2号機の廃炉が決まる一方、同3号機の再稼働が計画される中の2017年3月に「町エネルギービジョン」を策定。今後中長期的な目線で原発立地自治体としてどうあるべきか、エネルギーの面からみて町の姿を描く必要があるとしていた。その中の事業化計画で、風力発電などによる新産業創出プロジェクトについて「事業化詳細調査」としていた。【大島秀利】

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