わたぼうし音楽祭 8月に初のネット開催 視聴者が審査員、新しい取り組みも

わたぼうし音楽祭 8月に初のネット開催 視聴者が審査員、新しい取り組みも

ビデオ会議アプリを使って音楽祭の打ち合わせをする実行委の酒井さん(右)ら=奈良市の奈良たんぽぽの会で2020年5月13日午後5時54分、加藤佑輔撮影

 障害のある人たちが夢や思いを込めた詩に、曲を付けて歌う「45周年記念わたぼうし音楽祭」(8月2日)の初のインターネット配信での開催に向け、主催する「奈良たんぽぽの会」(奈良市)が準備を進めている。新型コロナウイルスの影響で会場での開催を断念した形となったが、同会は「ネット上だからこそ、若者などこれまでと違う客層を取り込めるはず。ピンチをチャンスに変えたい」と意気込んでいる。【加藤佑輔】

 音楽祭は「障害がある人たちの心を歌う」をテーマに1976年に初開催。以来、年に1回、主に奈良県文化会館(奈良市)で開かれてきた。当初は今年も8月2日に同会館で開催を予定し、昨年12月には「作詩の部」で募集を開始、354点の詩が集まった。

 ところがその後、新型コロナの感染が拡大。中止や延期も検討したが、「集まった作品を無駄にしたくない」とネット上での開催を決めた。当日は、インターネット放送局「ケアラーズジャパン」(http://care−jp.tv/)で作詩者のインタビューや演奏風景などを配信する予定で、映像は事前収録するという。

 音楽祭では毎年、障害のある人が詩に込めた思いをステージ上で語るコーナーが目玉の一つとなっている。司会を担当する実行委の酒井靖さん(61)は「あらかじめ撮影することで、余すことなく本人のメッセージを伝えられる」とネット配信のメリットを強調する。

 今回は、配信終了後に視聴者が審査員となり、気に入った作品に投票して受賞者を決める「Web審査員制度」も導入。奈良たんぽぽの会は「若者に関心を持ってもらうための仕掛けを今後も考えていきたい」としている。

 実行委では、「作詩の部」に入選した8作品に付ける曲と、作詩・作曲をセットにした「作詩・作曲の部」で引き続き作品を募集している。締め切りは5月31日(必着)。問い合わせは同会(0742・43・7055)。

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