体育授業は「マスク不要」だけど「2メートル距離確保」 スポーツ庁、全国に通知

体育授業は「マスク不要」だけど「2メートル距離確保」 スポーツ庁、全国に通知

体育は「2m距離確保」と通知

体育授業は「マスク不要」だけど「2メートル距離確保」 スポーツ庁、全国に通知

写真はイメージ=ゲッティ

 学校再開後の体育の授業について、スポーツ庁は21日、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため「児童生徒の距離を2メートル以上確保」「屋外で実施が望ましい」などと全国の学校に通知した。マスク着用は呼吸困難や熱中症リスクを避けるため「必要ない」としている。中国では4月、マスクを着けて体育に参加した中学生が突然死する事故が相次ぎ、国内でもリスクを懸念する声が教育現場から上がっていた。

 文部科学省はこれまで「学校教育活動では通常マスクを着用する」としていたが、体育の授業中ついて具体的な言及はなかった。スポーツ庁の新たな通知では、運動時のマスク着用は十分な呼吸ができなくなるリスクや熱中症リスクが指摘されているため「体育の授業での着用の必要はない」との見解を示した。

 また、マスクを外している間、「児童生徒間の距離を2メートル以上確保し、ランニングなど同じ方向に動く場合はさらに長い距離を確保すること」などを求めている。文科省の学校再開にあたって、教室内での児童生徒同士の座席を1〜2メートル離すことが望ましいとしているが、同庁は、マスク未着用や運動中であることを踏まえて、より長い距離を推奨している。

 一方で、体育の授業中の児童生徒のマスク着用は否定せず、その際はN95などの医療用や産業用マスクではなく、家庭用マスクを着用してもらう。呼吸が苦しい様子が見られたらマスクを外し休憩させることも注意点に挙げた。教師には体育以外の授業と同じように原則マスク着用を求める。

 また、体育の授業は「地域の感染状況を踏まえ、熱中症に留意した上で、可能な限り屋外で」としている。体育館での授業では、呼気が激しくなる運動を避け、ドアを広く開けるなど換気に注意するよう求めた。

 同庁は「専門家の意見も聞き方針をまとめた。体育の授業に対する通知だが、部活動もある程度準拠してほしい」(学校体育室)としている。同庁は一般向けにも屋外運動中の留意点を示しているが、こちらも夏場のマスク着用に関連して内容を見直す方針だという。

学童「常時着用ルール」暑さで守れず

 3月から続く休校中も子どもたちを預かっている学童(放課後児童クラブ)の現場ではどうなのか。群馬県のある学童では、当初は外遊び中に限ってはマスクを外すのを認めていたが、4月の緊急事態宣言以降は常時着用にルールを変えたという。ただ、気温が30度以上の真夏日となった先週は、暑さのあまり“あごマスク”の子も多く、学童関係者は「マスクを着けるよう声を掛けても数分で元に戻るの繰り返しだった」と打ち明ける。

 感染者の少ない地域から学校再開が始まっており、暑い日の体育の授業も増えていく。堺市立総合医療センターの救命救急医で、熱中症対策に詳しい犬飼公一さん(33)は、2カ月以上の休校による運動不足▽学校再開が暑い時期と重なる▽例年の夏休み期間中にも授業が予定されている――など例年以上に子どもの体に負荷がかかりやすい状況だと言う。

 犬飼さんは「体育の授業は軽い運動からはじめて徐々にならす」「体育の授業以外でも水分補給の徹底、冷房などの涼しい環境の整備を」と提言し、万が一に備えて「学校関係者はAED(自動体外式除細動器)の場所・使い方を再確認してほしい」と呼びかけている。【尾崎修二】

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