日本語教師の公的資格すらない現状から前進 具体的支援策が課題

 国と地方自治体に日本語教育の責務があると明記した「日本語教育推進法案」が22日、衆院文部科学委員会で可決、今国会で成立する見通しとなった。

 日本語教育はこれまで文部科学省や外務省、法務省などに所管が細分化され、自治体や民間の日本語学校などが、それぞれの方法で対応してきた。不十分な支援体制に加え、日本語教師の公的な資格すら創設されず、担い手不足も深刻だった。

 実際、外国人に対する日本語教育は行き届いていない。公立学校には日本語教育が必要なのに放置される「無支援状態」の児童生徒が1万人以上おり、小中学校に通っているか分からない「就学不明」の児童生徒は少なくとも1万6000人を超える。

 こうした子どもたちを救うため、法案に国と自治体に対する「日本語教育の責務」を明記した点は評価できる。政府による基本方針の策定や予算措置、文科省や外務省が連携した「推進会議」の設置を定め、課題だった横断的な対応も求めた。

 一方で、責務を果たすための支援策の詳細は盛り込まれなかった。法案が掲げる「活力ある共生社会の実現」のためにも、今後、法律に実効性を持たせるようなルールを定めることが必要だ。そのことが、外国人を日本社会の一員として迎え入れるための環境整備に直結するのではないか。【奥山はるな】

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