求人サイトトラブル数百件 無料と勧誘、後日高額請求 氷山の一角か

求人サイトトラブル数百件 無料と勧誘、後日高額請求 氷山の一角か

求人サイトの運営会社が佐賀県の薬局に送付した規約書。「3週間以内に書面による解約」をしないと有料になることが書かれている(画像の一部を加工しています)

 インターネットの求人広告サイトに無料で掲載すると勧誘され求人を出した事業者が、一定期間後、サイト運営会社から「有料期間になった」として、高額な掲載料を請求されるトラブルが相次ぎ、全国150人以上の弁護士に相談が寄せられていることが明らかになった。人手不足に悩む零細事業者がターゲットになっており、弁護士らは「判明したトラブルは氷山の一角にすぎない」と注意を呼びかけている。【宗岡敬介】

 ネット上には、テレビCMなどでも知られる大手人材派遣会社などが運営する求人サイト以外にも、最近できたばかりのサイトが数多く存在し、トラブルはこうした新興サイトへの掲載を巡って多発している。

 この問題に取り組む沖縄弁護士会の高良祐之(たからゆうじ)弁護士が5月17日に情報共有の連絡会を立ち上げたところ、200人以上の弁護士が参加。うち約150人が相談を受けたり、民事裁判を受任したりしていた。複数相談を受けている弁護士も多く、この150人分だけで数百件に上るとみられる。

 寄せられた相談は、電話で無料掲載を承諾したら2〜3週間後「期限までに解約しなかったため自動更新され有料になった」として数十万円請求された――というのが共通パターンで、昨秋以降急増。事業者側は「自動更新の説明がなかった」「期限ぎりぎりに解約の書類が届いた」などと訴えるが、実際に支払ったり、断ったためにサイト運営会社側から裁判を起こされたりした事業者も少なくない。中には複数件の求人分として200万円以上請求された例もあった。

 トラブルとなったサイトは20前後確認されており、毎日新聞がこれらのサイトの運営会社の登記簿を調べたところ、多くはこの1年以内に設立され、中には資本金1円の会社もあった。

 高良弁護士は「人手不足の零細業者を狙った悪質な手口。泣き寝入りしている事業者も多いはず」と指摘。複数のサイト運営会社側は取材に「契約時に送った規約などに『期限内に解約しないと有料になる』と書いてある。契約は成立しており問題ない」と答えた。

 業界団体の全国求人情報協会(東京)は「契約時にいつまで無料なのかなど内容をしっかり確認し、高額請求が届いたら弁護士に相談してほしい」と話した。

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