熊本地震 仮設入居者3割が医療費「節約」 食費切り詰めも

熊本地震 仮設入居者3割が医療費「節約」 食費切り詰めも

熊本市東区の東町仮設住宅。2016年8月に完成し、入居期限が1度延長された今も被災者が住む=熊本市東区で2019年3月7日18時1分、城島勇人撮影

 熊本地震の被災者らでつくる「熊本地震における医療費の窓口負担等の免除措置復活を求める会」は11日、熊本県庁で記者会見を開き、仮設住宅入居者への聞き取りによる「被災者の健康と生活に関する実態調査」の結果を発表した。調査した世帯の3割近くが経済的理由で医療機関の受診を抑え、4分の1余りが食費を切り詰めている結果に「生活再建なき仮設退居が進みつつある」と訴えた。

 同会は昨年10月、約2万人分の署名を添えて県議会に出した免除措置復活の請願が採択されなかったため、翌11月〜今年3月、仮設住宅とみなし仮設を戸別訪問して聞き取り調査を実施。熊本市と同県益城町、西原村、甲佐町の仮設75世帯、みなし仮設8世帯の計83世帯が応じた。

 その結果、9世帯(11.3%)が「お金がかかるので受診回数を減らしている」、7世帯(8.8%)が「病気や健康不安があっても病院にかからないようにしている」と答えるなど、経済的理由で受診を抑えている世帯が計24世帯(28.9%)あった。それに加えて22世帯(26.5%)は食費を節約するため主食、もしくは副食を切り詰めていると回答した。

 調査に携わった熊本学園大の高林秀明教授(社会福祉学)は「被災者の2〜3割が命に関わる医療費や食費を切り詰めなければならない厳しい状況の中、仮設入居期間の延長要件が機械的に適用され『生活再建なき仮設退居』を生んでいる」と指摘。「低所得層の医療費負担軽減や、仮設を出て災害公営住宅(復興住宅)に入った人たちへの継続支援が必要だ」と訴えた。【福岡賢正】

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