東京・町田の妻殺害 容疑の夫、物色の跡偽装か

東京・町田の妻殺害 容疑の夫、物色の跡偽装か

警視庁町田署に入る関健次容疑者=東京都町田市で2019年6月13日午前8時8分、玉城達郎撮影

 東京都町田市鶴川の介護サービス付き高齢者住宅で昨年9月、入居者の関初枝さん(当時69歳)が殺害された事件で、警視庁町田署捜査本部は13日、夫の健次容疑者(71)=さいたま市中央区大戸2=を殺人容疑で逮捕した。初枝さんの部屋は物色された形跡があったが、金品などは手つかずの状態で、捜査本部は健次容疑者が第三者の侵入を偽装した可能性もあるとみて調べている。

 逮捕容疑は、昨年9月20日午後9時ごろから翌21日午前6時ごろまでの間、初枝さんが入居する「ココファンまちだ鶴川」1階の個室で、初枝さんの頭を鈍器のようなもので殴るなどして殺害したとしている。同本部によると、健次容疑者は「やっていません」と容疑を否認した後、「すべて黙秘します」と話している。

 捜査関係者によると、事件当時、夫婦は隣同士の部屋に入居。21日朝に健次容疑者が自ら110番していた。初枝さんの部屋の玄関は施錠されていたが、中庭に面した掃き出し窓は無施錠だった。

 室内はタンスの引き出しの一部が開けられるなど物色された跡はあったが、現金入りの財布や貴金属などは残されたままだった。同本部は施設の防犯カメラや現場の状況などから外部からの侵入者はおらず、健次容疑者が関与した疑いが強いと判断した。司法解剖の結果、初枝さんの死因は頭部損傷で、抵抗した様子がなかったことから就寝中に無抵抗の状態で襲われたとみられる。

 健次容疑者の親族や知人らによると、2人は大学時代に出会い、卒業後まもなく結婚。2015年から事件現場となった町田市の高齢者住宅に住み始めた。一緒に食事をしたり、散歩や喫茶店に出かけたりし、周囲からは「仲むつまじい夫婦」と見られていた。健次容疑者はゴルフ場の農薬関係の仕事を手がけていたという。

 同住宅の男性入居者によると、健次容疑者は事件後も東南アジアに出張するなど変わった様子は見られなかった。5月中旬に「埼玉に仕事の関係者がいる」と同住宅を退去したという。【山本佳孝、土江洋範、最上和喜】

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