九州の被災地、ボランティア受け入れ本格化 コロナ感染防止で「県内限定」多く

九州の被災地、ボランティア受け入れ本格化 コロナ感染防止で「県内限定」多く

九州 ボランティアが本格化

九州の被災地、ボランティア受け入れ本格化 コロナ感染防止で「県内限定」多く

被災した住宅の泥をかき出すボランティア=熊本県人吉市で2020年7月10日午前10時26分、猪飼健史撮影

 九州全域に甚大な被害をもたらした記録的な豪雨で、災害ボランティアの受け入れが本格化している。10日には浸水被害が広範囲にわたった熊本県人吉(ひとよし)市の災害ボランティアセンターが開設され、参加者が早速片付けなどに汗を流した。ただ、新型コロナウイルスの感染拡大防止のためにボランティアの受け入れを県内在住者に限定している市町村がほとんどで、被災者の支援を求める声にどれだけ応えられるか手探りの取り組みが続く。

 1級河川・球磨(くま)川の氾濫で広範囲に浸水被害が起き、10日までに19人の死亡が確認された人吉市。「東間コミュニティセンター」に10日、災害ボランティアセンターが開設された。午前9時から始まった受け付けには約40人が並び、新型コロナウイルス対策のために自動検温ができる機材の前に1人ずつ立って体温を測った。

 人吉市の災害ボランティアセンターは新型コロナウイルス感染防止対策のため、受け入れを県内在住者だけに限った。この日は福岡県から参加を希望する男性も訪れたが、「せっかく来てくれたのにとても心苦しいが、新型コロナウイルスの感染防止のためにお断りさせていただいた」(担当者)という。

 長女の県立人吉高校1年、穂乃香さん(15)と参加した熊本県あさぎり町の会社員、久保征司さん(40)は「ボランティアの経験はないが、できるだけ手助けをしたいという思いで来た」。人吉高1年の別府真希さん(16)=あさぎり町=も「元のきれいな人吉に戻したいという思いで参加した。新型コロナウイルスの感染に気をつけながら手伝いたい」と話していた。

 7日に開設された八代(やつしろ)市の災害ボランティアセンターも、県内在住者に限定して来週から受け入れを始める。市社会福祉協議会の担当者は「まず一番は新型コロナウイルスの感染防止。まだ被害の全容が分かっておらず、県外からのボランティアの受け入れは、支援の要望が増えた段階で考えたい」としている。

 芦北(あしきた)町にも6日から災害ボランティアセンターが開設されたが、県内在住者に限って事前登録制で対応している。九州は今後も大雨が降ることも予想され、危険と判断されれば活動を中止する。町社会福祉協議会の太田勝幸総務課長は「危険な場所にはまだ入れていないし、被災者のニーズに対してボランティアの数も足りていないが、参加者には体調管理を徹底して手伝ってもらえれば」と話していた。【宗岡敬介、井上元宏、鈴木拓也】

災害ボランティアセンター(VC)設置状況

【熊本県】

自治体  場所         対象 問い合わせ先

芦北   町田浦支所      県内 0966・86・0294

八代   準備中        県内 0965・62・8228

あさぎり 町農村女性の家    町内 0966・49・4505

相良   村ふれあいセンター  人吉市

               ・球磨郡 0966・35・0093

人吉   市東間コミュニティ

     センター       県内 0966・24・9192 球磨   (人吉市VCが兼務)

多良木  町社会福祉協議会   町内 0966・42・1112

山江   村社会福祉協議会   村内 0966・24・1508

錦    町社会福祉協議会   町内 0966・38・2074

【福岡県】

久留米  市社会福祉協議会   県内 080・8594・2469

                   080・8594・2470

        0942・34・3090(聴覚障害者向けファクス)

大牟田  市総合福祉センター  市内

               みやま市 080・5799・8633

               柳川市

               熊本県荒尾市

               長洲町、南関町

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