性的少数者に「希望」 ファミリーシップ制度導入 愛知・豊田

性的少数者に「希望」 ファミリーシップ制度導入 愛知・豊田

豊田市が発行するファミリーシップ宣言証明書=豊田市提供

 愛知県豊田市は15日、LGBTなど性的少数者のカップルを婚姻相当とし、子どもがいる場合は親子関係も自治体として公認する「ファミリーシップ制度」を、16日から導入すると発表した。同市によると東海3県では、性的少数者のカップルを対象にした「パートナーシップ制度」の導入例はあるが、カップルとその子どもとの親子関係まで範囲を広げた制度の導入は初めて。これに先がけ、11日に市が開いたシンポジウムでは、当事者らが「将来に希望が持てる大きなきっかけになる」と、制度の意義を訴えた。【酒井志帆】

 「豊田市ファミリーシップ宣言」制度で、対象は同市在住の成年で、他に配偶者やパートナーがいないことなどが条件。婚姻同様のパートナー、家族として暮らしていくことを宣言した性的少数者に対し、市は「宣言証明書」を発行する。

 また、8月から順次、市職員の結婚、子供に関するライフイベントの祝い金の対象に宣言者を含めるなど、市の福利厚生制度の条例改正を行う。現在は対象外となっている市営住宅への同性カップルや、その子どもの入居など個別の施策についても、議論を進める。

 太田稔彦市長は15日の記者会見で「婚姻関係が成立した場合に適応される制度を(宣言者も)同じように目指すべき。何ができるか検討していく」と述べた。同制度は法的拘束力はないが、民間企業でも利用できる制度が増えるよう、働きかけを進めるという。

 一方、11日のシンポジウムでは、制度導入について意見交換が行われた。東海地方を中心に、性的少数者への理解促進に向けて活動するNPO法人ASTA理事の原岡貫毅さん(29)は、女性として生まれたが、性自認は男性で、プロポーズをした女性がいる。原岡さんは「戸籍上は女性のため結婚できないが、制度があれば一つの武器になる」と話した。同法人共同代表理事で、同性愛者の息子を持つ松岡成子さん(55)は「制度は将来に希望が持てる大きなきっかけ。応援してほしい」と呼びかけた。

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