昭和30年代からの寄贈写真をデジタル保存 秋田・鹿角を記録

昭和30年代からの寄贈写真をデジタル保存 秋田・鹿角を記録

八幡平松館の代かき作業(1960年5月28日)=秋田県鹿角市尾去沢市民センター提供

 昭和30年代以降の鹿角地方を拠点に、地元のアマチュアカメラマンが撮影した写真がデジタル化される。秋田県鹿角市尾去沢市民センター(高杉正人所長)が市井の人々の暮らしぶりをうかがわせる懐かしい作品に数々に注目し、「ぜひ後世の資料に」と保存作業に取り組む。

 写真を撮影したのは、故・富樫正一さん。大館市馬喰町出身で終戦後シベリアでの抑留生活を経て帰国。1953年に旧尾去沢町に転入し、精米業を営む傍ら自転車に乗って各地の写真を撮り続けた。地域の文化祭で写真を展示するなど、2016年に92歳で亡くなるまで「地域の名物カメラマン」として親しまれた。

 写真は地域の自然や歴史、文化を網羅しており、遺族は18年、富樫さんが撮影した白黒写真のネガ(36枚撮り2000本以上)をセンターに寄贈した。

 尾去沢写真倶楽部(藤井義明会長)が委託を受けて保存作業を進めているが、これまでに約半数の3万枚をデジタル化。週に1〜2日の作業に加え、パソコンの画面で写真を確認し、傷や汚れを修正しながらの地道な作業が続く。

 藤井さんは「撮影年月日や場所がはっきりしており、当時の人々の姿が生き生きと撮影されている」と魅力を語る。また高杉所長は歴史的資料としての価値が高いとして「郷土の歴史を語り継ぐためにも末永く保存したい」と話す。【田村彦志】

関連記事(外部サイト)