倉敷市、チボリ公園巡る公文書の非公開「30年ルール」を撤廃

倉敷市、チボリ公園巡る公文書の非公開「30年ルール」を撤廃

岡山県倉敷市歴史資料整備室に移された倉敷チボリ公園関係の公文書が入った8箱=同市真備町箭田の同室で2021年7月1日午後1時17分、小林一彦撮影

 岡山県倉敷市が、歴史的に価値があるとして市歴史資料整備室(同市真備支所内)で保存する公文書について、作成から30年経過しなければ公開できないとしてきた要綱の規定を、今年度から撤廃していたことが分かった。毎日新聞の報道がきっかけという。【小林一彦】

 市の公文書は、各担当課が1年〜長期(11年以上)の5段階に分けて保存。期限が来たら「廃棄」「延長」のほか、同整備室で歴史的文書として保存するなどの方法を決める。

 2020年12月4日の記事では、県や同市などが出資する第三セクターが運営していた倉敷チボリ公園に関する大量の市の公文書が、同年4月に一括して整備室に移されたことを指摘。歴史資料になったことで、市の情報公開制度の対象から外れた。

 当時の市の要綱では、「30年を経過しない公文書」は「利用に供しない」とされている。経営難により08年末に閉園した同公園の閉園方針を巡って県の政財界が大揺れだった08年度の文書は、39年4月まで閲覧できないことが明らかになった。

 「30年ルール」は元々、国や県の同種施設の規定を参考に定められた。国立公文書館では11年施行の公文書管理法に基づくガイドラインにより、原則1年以内に目録を作って公開するようになった。地方自治体の公文書館も11年以降に設置されていればそれにならったルールで運用されるが、同整備室は06年開設だった。

 報道を受け、市では国や中・四国の同種施設の運用状況を調査。情報公開の対象から外れたからといって30年間も不開示にするのは不合理と判断し、撤廃したという。

 県内で同様に公文書を保存・公開している県立記録資料館(岡山市北区)は30〜110年の4段階に分けて保存する。作成後1年で廃棄予定だった公文書でも、文書目録を見て保存すべきだと判断すれば積極的に保存するという。年間に文書ファイルが約3000冊にもなり、内容を確認するだけでかなりの時間を費やす。「公文書が資料館に移されると30年間非公開というのは情報公開推進の趣旨と齟齬(そご)がある、との指摘は承知しているが、即公開するのは現実的に難しい」としている。

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