マイクロツーリズム普及の兆し 「旅行は県内で」東北で急増

マイクロツーリズム普及の兆し 「旅行は県内で」東北で急増

秋田県

 旅行に関するリクルートグループの調査機関「じゃらんリサーチセンター」が実施した2020年度宿泊旅行調査で、住んでいる都道府県内で旅行する「県内旅行率」の増加幅が秋田県は全国1位、岩手県は2位となった。新型コロナウイルスの影響で、県境を越えずに地元周辺を観光する「マイクロツーリズム」が進んだことが要因とみられる。【安藤いく子】

 調査は4月にインターネットで実施し、20年4月〜21年3月の国内旅行の実態などを尋ねた。居住地別の県内旅行率は、1位が北海道76・7%で、2位秋田61・0%、3位岩手59・5%と続いた。コロナ禍前の19年度と比較した増加幅では、1位秋田54・9ポイント増▽2位岩手42・5ポイント増▽3位鹿児島35・3ポイント増――となった。

 秋田と岩手で県内旅行が急増した理由について、リクルートの担当者は東北在住者がコロナ前から東北圏内を旅行する傾向があったことや、同社の別の調査で判明したコロナへの警戒心の強さを挙げる。

 調査結果について、秋田県の担当者は県独自の旅行需要喚起策「プレミアム宿泊券」が奏功したとみる。1枚5000円相当の宿泊券を半額の2500円で購入する仕組みで、昨年5月末〜今年2月末で約55万枚が完売した。利用者が先払いするため、利用率は約99%と高かった。担当者は「県北在住者が県南へ行ったりと秋田の魅力を再認識した。宿側は割引がなくてもリピートしてもらえるようコロナ後を見据えた取り組みを始めている」と手応えを感じている。

 岩手県でも県民を対象に県内の宿泊で割引が受けられる施策などを導入した。また県内では当初から感染状況が比較的落ち着いていたことも影響したとみられる。県の担当者は「東京などと比べると感染者が少ないので、旅先として県内を選ぶ傾向があったのではないか」とみる。

県内旅行率の増加幅トップ10

 1位 秋田県  54.9ポイント

 2位 岩手県  42.5ポイント

 3位 鹿児島県 35.3ポイント

 4位 徳島県  35.0ポイント

 5位 山形県  33.6ポイント

 6位 沖縄県  32.9ポイント

 7位 青森県  32.2ポイント

 8位 新潟県  31.8ポイント

 9位 鳥取県  30.5ポイント

10位 愛媛県  30.1ポイント

 ※じゃらん宿泊旅行調査

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