猛毒リシンを同僚の水筒に混入 30歳会社員を器物損壊罪で起訴

猛毒リシンを同僚の水筒に混入 30歳会社員を器物損壊罪で起訴

神戸地方検察庁=山本真也撮影

 猛毒「リシン」などを含む液体を同僚の水筒に入れたとして、神戸地検は19日、兵庫県加古川市の会社員、塚下涼子容疑者(30)を器物損壊罪で起訴した。捜査関係者によると、塚下被告は自宅でリシンを製造した疑いがあり、自宅から原料となる植物「トウゴマ」の種子が押収された。

 起訴状によると、塚下被告は2021年3月26日朝、勤務する神戸市長田区の建設会社事務所で、同僚の40代男性の水筒にリシンを含む液体を入れ、水筒を使用できなくしたとされる。22日朝にも、目薬などに含まれる血管収縮剤「ナファゾリン」を含む液体を水筒に入れたとして起訴された。男性の体調に異常は見つかっていない。

 リシンはトウゴマの種子に含まれる毒素で、致死量は1ミリグラム以下。血管に入って全身に広がると多臓器不全で死に至る可能性がある。米国では13年にオバマ大統領(当時)、20年にトランプ大統領(同)宛ての郵便物からリシンが検出される事件が起きた。ナファゾリンは口から摂取すると、血圧上昇や発汗の恐れがあるとされる。

 捜査関係者によると、飲み物の味に違和感を覚えた男性が職場で見張り、塚下被告が水筒に液体を入れるのを確認した。被害届を受けた県警が警察庁科学警察研究所に鑑定を依頼し、液体にリシンが含まれていることが判明した。県警は6月、塚下被告を逮捕。2人の間に何らかのトラブルがあったとみている。【韓光勲、村田愛】

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