「一歩ずつ共生社会へ」 やまゆり園事件5年、家族会が要望

「一歩ずつ共生社会へ」 やまゆり園事件5年、家族会が要望

鎮魂のモニュメントで献花する遺族=相模原市緑区で2021年7月20日(代表撮影)

 相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で2016年7月、入所者19人が殺害された事件から5年となるのを前に、神奈川県などは20日、同園で追悼式を開いた。施設は事件後に建て替えられ、園内での実施は初めて。園内の広場では、犠牲者7人の名前と18本のヤマユリが刻まれた「鎮魂のモニュメント」(慰霊碑)が初めて公開された。

 犠牲者を巡り、県警は事件の性質や遺族の強い要望から匿名で発表し、横浜地裁公判でも、母親が名前を公表した美帆さん(当時19歳)以外は匿名で審理された。7人の遺族は名前を刻むことに同意したが、美帆さんと山本利和さん(同49歳)以外の5人は、県などを通じ名前の報道を控えるよう報道各社に要請した。

 式には遺族や施設を運営する「かながわ共同会」の関係者ら43人が出席し、黙とうをささげた。永井清光園長は「今でも自責の念に駆られている。偏見や差別をなくし、誰もが暮らしやすい社会の実現を目指す」と述べた。その後の記者会見では、家族会の大月和真会長が「5年で世の中はそんなに変わっていない。県は共生社会に向けて一歩一歩、歩んでほしい」と要望した。同園では8月から仮園舎などに移っていた入所者の受け入れを始める。【高田奈実】

関連記事(外部サイト)