黒い雨訴訟 国の上告断念求めオンライン署名始まる 25日まで

黒い雨訴訟 国の上告断念求めオンライン署名始まる 25日まで

記者会見で署名を呼びかける原告団長の高野正明さん(手前左)らとオンラインで参加した増田善信さん=中区の広島弁護士会館で2021年7月20日午後4時12分、小山美砂撮影

 広島原爆投下後に降った「黒い雨」を国が定めた援護対象区域外で浴び、健康被害を受けたと訴えた84人全員が被爆者として認められた広島高裁判決。原告や支援者らは、判決を受け入れて上告せず、援護に舵を切るよう国に迫る署名をオンライン署名サイト「Change.org」で呼びかけている。

 20日、広島市中区で原告団長の高野正明さん(83)らが記者会見し、午後4時時点で2169筆が寄せられていることを明らかにした。署名は25日まで募り、26日に松井一実広島市長、湯崎英彦知事、田村憲久厚生労働相に提出する方針。上告期限は28日。

 独自の調査で黒い雨の範囲は約4倍に及ぶとする結果を1989年に発表し、今回の署名を発案した元気象庁気象研究所研究室長の増田善信さん(97)は、オンラインで「いまだに多くの人が苦しんでいる。本当に最後の勝利を見届けられるよう、署名の協力を心からお願いしたい」と呼びかけた。

 弁護団は、原告1人が17日に亡くなったことを公表。訴訟の決着を見ることなく亡くなった原告は19人となり、原告の高東征二さん(80)は「もう1日も待てない。決着をつけたい」と訴えた。

 署名はhttp://chng.it/fPyYRCQrで。【小山美砂】

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