桜島で島内避難訓練 噴石の警戒範囲3.5キロ初想定 鹿児島

桜島で島内避難訓練 噴石の警戒範囲3.5キロ初想定 鹿児島

桜島の爆発を想定した避難訓練でバスに乗り込む住民(右)=鹿児島市で2021年7月20日午前10時2分、宗岡敬介撮影

 鹿児島市などは20日、桜島の爆発を想定した島内避難訓練を実施した。2020年6月、34年ぶりに桜島の火口から3キロを越えた範囲に大きな噴石が飛散したことを踏まえた訓練。噴石による立ち入り禁止の警戒範囲を、現在の避難計画が想定しない火口から半径3・5キロへ拡大して初の防災訓練となった。

 市や県など、住民8人を含む218人が訓練に参加。午前9時、南岳山頂火口で爆発が起き、20年6月4日の噴火で実際に噴石が飛散した火口から3・2キロの場所に再び落下したという想定で進められた。

 訓練は、爆発直後に2キロ以内の立ち入り規制の警戒レベル3から最も重い5に引き上げ、火口から3・5キロ内の住民に避難指示を出した。さらに、島の東側に火砕流発生の恐れがあるとして避難指示の対象を追加。警戒範囲へ続く道路を封鎖し、住民は避難用バスで避難所へと移動し、噴火状況の説明会が開かれた。

 訓練に参加した東桜島町の草道了子さん(64)は「昨年、噴石が火口から3キロを越えたので怖い。近所には足の不自由な人も多く、訓練のように全員避難できるか不安」と漏らした。

 噴石の飛散に関し現在の避難計画は、警戒範囲を火口から3キロ以内とする想定のみで、市は21年度中に3・5キロに拡大した計画を追加する予定。範囲を拡大することで避難すべき地区や住民の数は増える。訓練を視察した下鶴隆央市長は「訓練で得られた成果を今後の避難計画の見直しに生かしたい。大規模噴火でも犠牲者ゼロを目指す」と話した。【宗岡敬介】

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