手足口病は19年の100分の1 夏に流行する感染症激減 コロナ予防効果か

手足口病は19年の100分の1 夏に流行する感染症激減 コロナ予防効果か

手を洗う(イメージ)

 子どもを中心に夏に流行する感染症の患者報告数が記録的に低い水準で推移している。顕著なのが手足や口の中に水疱(すいほう)性の発疹ができる手足口病で、大流行した2019年の100分の1まで減少。例年7月から8月にかけてピークを迎えるヘルパンギーナは過去10年平均の10分の1程度にまで抑えられている。手洗いの徹底など新型コロナウイルスの予防策が別の感染症の流行対策にも効果を上げているとみられる。

 国立感染症研究所によると、全国約3000の小児科定点医療機関が報告した1週間(7月13〜19日)の手足口病の患者報告数は、1医療機関あたり0・12人で、前年同時期の12・01人を大幅に下回った。過去10年で最も少なかった0・71人(16年)と比べても5分の1以下となっている。

 ほかの夏風邪も同様に低い水準で推移している。乳幼児に多いヘルパンギーナは例年5月ごろから増え始め、7月にピークを迎えるが、今年は1医療機関あたり0・1人に満たない週が6月中旬まで続いた。7月19日までの1週間は0・35人と過去10年間で最も少なかった。ただ、長崎県や鹿児島県で1医療機関あたり5・91人、3・66人となるなど地域的な流行もみられる。

 一方、春から徐々に増える咽頭(いんとう)結膜熱(プール熱)は3月中旬以降から減少に転じ、緊急事態宣言が出された4、5月は低水準で推移した。保育施設の休園や小学校の休校によって子ども同士の接触が減ったことも影響したとみられ、宣言解除後の6月以降は増加傾向にあるものの、1医療機関あたり0・2人未満の低い水準のままだ。

 三つの感染症はいずれもウイルス性の感染症で、せきやくしゃみに含まれるウイルスによる飛沫(ひまつ)感染や手指の接触感染で起こる。手洗いやせきエチケットといった感染予防はこれらの感染症にも有効だ。厚生労働省結核感染症課の担当者は「感染症対策全般は、新型コロナであろうとその他の感染症であろうと大きく変わらない。手洗いの徹底などの対策が影響している可能性がある」と分析する。【金秀蓮】

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