「大雨特別警報」発令基準を変更 「空振り」減り精度向上 気象庁

大雨特別警報の基準を変更へ

 気象庁は30日から、大雨特別警報の発令基準を一部改める。土砂災害の危険と必ずしも相関しない短時間の降水量を判断材料から外し、土中にたまった雨量のみに基づいて発令する基準を新たに設ける。発令の「空振り」が減る一方で「見逃し」も防ぎ、精度が向上するという。

 大雨特別警報は2013年にスタートした。気象庁は、3時間か48時間の降水量が「50年に1度」の数値以上になると予想された場合などに発令し、土砂災害や浸水害の発生に警戒を呼び掛けてきた。ところが、18年の西日本豪雨では愛媛県宇和島市で発令基準に至らない段階で土砂災害が起きた。発令しても被害がなかったケースもあり、正確性が課題だった。

 土砂災害が起こる恐れがある場合の新たな運用では、3時間降水量を発令基準から外す。土中の雨量はこれまでも考慮してきたが、新たな基準値を設ける。大規模な土石流などが実際に起きた際の水準を目安にし、地域ごとに基準をつくることにした。また、5キロ四方でしてきた土中雨量の判断を1キロ四方に細分化する。

 新基準を適用すれば、7月上旬の豪雨で大雨特別警報が出なかった大分県などにも発令された可能性があるという。30日は41都道府県で運用を開始し、システム整備のため遅れる6県(石川、山梨、三重、広島、山口、徳島)でも順次導入する。【黒川晋史】

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