富士山:落書き矢印除去 「いったい誰が…」関係者ら憤り

富士山:落書き矢印除去 「いったい誰が…」関係者ら憤り

白いペンキで書かれた矢印を溶剤を付けてこする職員ら=静岡県小山町の富士山須走口本7合目で

 富士山の静岡県側にある須走口登山道の本7合目付近で、登山道ではない道を案内する矢印が9日、ようやく消された。登山者を誤った道に導き事故を招きかねなかっただけに、山の関係者は「いったい誰がこんなことをしたのか」と言い、憤りを隠さない。【垂水友里香】

 登山道を登って本7合目の山小屋「見晴館」にたどり着き、小屋を囲む石垣を見ると、白色のペンキで右向きの矢印が目に入った。さらに数メートル先の岩場にも、同じような矢印がある。

 何も知らなければ、登山道と勘違いしてもおかしくないと感じた。見晴館を管理する林光敏さんは「最近も3人が間違って矢印の方向に進んで、危険を感じて引き返してきた」と話す。

 矢印を消す作業は、山梨と静岡の両県職員ら約30人で実施した。霧がかかったような天候で視界が悪い中、スプレーで岩場に溶剤を吹き付ける。ブラシで何度もこすって、ようやく消えた。静岡県富士山世界遺産課の滝正晴参事は「これでかなりきれいになった」と話した。

 現場は落石が多く沢もあるので、静岡県警の山岳救助隊員は「長居はしたくない場所だ」と言う。

 山の関係者によると、以前は荷物の運搬に使われていたらしい。しかし、世界遺産にもなり、国内外から多くの登山客が訪れる。「事故が起きてからでは遅いので、もう二度と書かないでほしい」。林さんは再発防止を呼びかけた。

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