元米兵:93歳来日、サイパンで拾った日章旗を遺族へ

来日の元米兵が日章旗返還へ

元米兵:93歳来日、サイパンで拾った日章旗を遺族へ

元米兵:93歳来日、サイパンで拾った日章旗を遺族へ

遺族に返還する日章旗を示す元米兵のマービン・ストロンボさん=東京都千代田区で2017年8月13日、熊谷豪撮影

 太平洋戦争の激戦地サイパン島から日章旗を持ち帰った元米兵が遺族に返還するため来日し、東京都内で13日、記者会見した。返したいと73年間思い続けてきたが、今年になり遺品の返還活動に取り組む米国の非営利組織「OBONソサエティ」に相談し、持ち主の日本兵が分かった。終戦記念日の15日に、岐阜県在住の遺族を訪ね、直接手渡す予定だ。

 元米兵はモンタナ州のマービン・ストロンボさん(93)。1944年7月に陥落したサイパン島に上陸し、戦死した日本兵が持っていた日章旗を拾った。遺体から遺品を持ち去ることに罪悪感もあったが「大事なものなので私が持ち帰らないと失われてしまう」と思い、「遺族に戻す」と誓ったという。

 戦後、返す方法が分からないまま、自宅のガラスケースで保管していた。今年3月、OBONの存在を知って相談したところ、無事を祈る家族や友人らの寄せ書きから、持ち主は岐阜県東白川村出身の安江定男さんであることが判明した。

 マービンさんは「この目で見た日本兵の様子を伝えたい」と、遺族に手渡すことを望んだ。OBONはこれまで100枚以上の返還を仲介したが、元米兵が遺族に直接返すのは初めてという。

 定男さんの弟で、東白川村に住む辰也さん(89)は「兄は亡くなった場所も日付もはっきりと分からなかったので、当時のことを聞きたい。遺品もなく、兄のものが手元に戻るのはうれしい」と話している。【熊谷豪】

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