虐待疑われ1年超親子別離 兵庫・明石市長が両親に謝罪 第三者委で問題点検証へ

虐待疑われ1年超親子別離 兵庫・明石市長が両親に謝罪 第三者委で問題点検証へ

記者会見で説明する泉房穂・兵庫県明石市長=明石市役所で2020年10月15日午後4時10分、浜本年弘撮影

 兵庫県明石市で2018年、虐待を疑われた両親が児童相談所に一時保護された男児と1年3カ月間、離れて暮らすことを強いられた事案があり、明石市の泉房穂市長は15日、記者会見し、9月に両親と会って謝罪したことを明らかにした。また、第三者委員会を設けて問題点を検証すると発表した。

 18年8月、明石市で当時生後2カ月の男児が右腕を骨折し、児相が「母による虐待の疑いがある」と判断して2カ月間、一時保護した。その後、児相は男児を乳児院に長期入所させるよう求め、神戸家裁明石支部に申し立てた。同支部は19年8月、「虐待とは言えない」と申し立てを退け、同11月に大阪高裁も児相の抗告を棄却。両親の元に男児が戻ったのは一時保護から1年3カ月後で、この間に面会できたのは月1、2回だった。保護した当時は県の児相が対応していたが、審判中の19年4月に明石市の児相が事案を引き継いでいた。

 泉市長は会見で「親子の大切な時間を奪ってしまった。高裁への抗告もすべきでなかった」と述べ、児相の判断が誤っていたとの認識を示した。第三者委は年度内に報告書をまとめ、市は一時保護の妥当性をチェックする新制度の創設などを検討する。

 厚生労働省によると、一時保護は暫定的な措置で原則2カ月とされているが、19年の同省の調査では全体の約16%が2カ月超となっていた。同省の有識者会議では一時保護のあり方を議論しており、年度内に改善点をまとめる方針。【三野雅弘、浜本年弘】

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