ヘイト認定の投稿2件「削除要請を」 川崎市差別審が市長に答申

ヘイト認定の投稿2件「削除要請を」 川崎市差別審が市長に答申

川崎市のヘイトスピーチ禁止条例に基づき、ヘイトスピーチと認定したツイート2件の削除要請などを求める答申を福田紀彦市長(右)に提出する「川崎市差別防止対策等審査会」会長の吉戒修一弁護士=川崎市役所で2020年10月16日、後藤由耶撮影

 川崎市の差別防止対策等審査会(会長・吉戒=よしかい=修一弁護士)は16日、インターネット上の短文投稿2件について「投稿サイトに削除要請することが適当」と福田紀彦市長に答申した。これを受け、市は来週中にも削除要請ができるよう庁内の手続きを始めた。

 2020年7月に全面施行されたヘイトスピーチを禁止する人権条例に基づき、市が専門家の審査会を設置して諮問していた。条例で市がヘイトを認定する初めての例となる。

 投稿は川崎区の在日コリアン3世、崔江以子(チェカンイジャ)さん(47)を中傷する内容。削除要請をした後、該当する2件の概要を「早く祖国へ帰れという趣旨の記載をした」「日本に寄生して日本を滅ぼす者として、日本から排除するという趣旨の記載をした」との表現でホームページなどで公表する。

 既にネット上から削除されている7件についても諮問された。2件と同様に概要を公表する。いずれの公表概要も、ネット検索で元の投稿に行き当たらないように表現を配慮し、模倣や2次被害を防ぐとしている。

 吉戒会長は答申後、「市が対策を取ることで、どういうものが不当な差別的言動に当たるのか認識が深まり、ヘイト解消の第一歩になってほしい」と話した。

 崔さんは「条例の成果を実感している。ただ、被害に救済が追いついていない。市の適正な条例運用を信じ共に歩む」とコメントした。【市村一夫】

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