「身体拘束で死亡」遺族が病院提訴 「長期間で肺炎悪化」

「身体拘束で死亡」遺族が病院提訴 「長期間で肺炎悪化」

死亡した女性の写真を手に提訴理由を語る女性の長男(左)と長女=名古屋市中区で2019年10月18日午後1時51分、川瀬慎一朗撮影

 入院中にベッドに拘束される「身体拘束」により病状が悪化し死亡したとして、愛知県長久手市の女性(当時91歳)の遺族が18日、入院先の「日進おりど病院」(同県日進市)を運営する医療法人「大医会」に、慰謝料など約4000万円の支払いを求める訴訟を名古屋地裁に起こした。

 訴状によると、肺炎で大学病院に入院していた女性は2017年7月7日、病状が回復したことから、リハビリのため日進おりど病院に転院。しかしリハビリは一度もせず、両手や胴体をベッドに縛られて身動きできない状態にされ、同月13日に肺炎で死亡した。ナースコールは壁に掛けられ、身体拘束のままでは押せない状態だったという。

 身体拘束には過去の判例から▽生命や身体が危険にさらされる可能性が著しく高い▽他に代替方法がない――などの要件が必要だが、遺族は「いずれも満たさず違法」と主張。「長期の身体拘束で呼吸機能も抑制され、肺炎の悪化につながった」と訴えている。

 女性の長男(63)と長女(54)が名古屋市内で記者会見し、「最愛の母を奪った身体拘束と病院を絶対に許せない」と語った。大医会は「訴状が届いておらず、詳しい内容が分からない」としている。【川瀬慎一朗】

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