宮城・災害ごみ10万トン超 被災農作物含めると県内1年分と同等か

宮城・災害ごみ10万トン超 被災農作物含めると県内1年分と同等か

宮城災害ごみ 1年分と同等か

宮城・災害ごみ10万トン超 被災農作物含めると県内1年分と同等か

災害ごみが山積みになっている仮置き場=宮城県角田市の仙南クリーンセンターで2019年10月30日午前11時29分、藤田花撮影

 宮城県内に大きな被害を残した台風19号は、大量の災害ごみも生み出し、各自治体は対応に追われている。農地の稲わらも大量に流出したが、その中には東日本大震災に伴う原発事故で放射性物質に汚染された稲わらも含まれている。

県、広域処理など対応急ぐ

 台風19号が原因で生じた県内の災害ごみが少なくとも10万トンを超えるとみられることが県への取材で判明した。農地に堆積(たいせき)した稲わらなどを含めると1年間に県内で生じる一般ごみの量と同等の約84万トンに達する可能性もあるといい、県は他自治体での広域処理など対策を急ぐ。

 住宅の被害状況から県が災害ごみの量を算定した。台風による住宅被害は5日現在で計1万8214棟。うち、全壊は237棟▽半壊が1181棟▽一部損壊は1053棟――で、家庭から出る災害ごみの量を推計した結果、総量が10万トンを超える見込みという。

 ただ、稲わらや被災した農作物などは算入しておらず、県担当者は「稲わらなどを含めると、2017年度に県内で発生した一般ごみの量と同じ約84万トンに達する可能性もある」とした上で、「処理完了までどれくらいかかるか、いまだ把握できない」と危機感をにじませた。

 災害ごみの処理は原則、基礎自治体が担うが、今回は量が膨大なため県が広域処理を行い対応する。仙台市▽山形県▽青森県むつ市▽福島県相馬市――の4自治体がごみの受け入れを表明している。また、稲わらについては堆肥(たいひ)として農地にすき込むことで処理を進める方針だ。【遠藤大志】

放射性物質汚染稲わら流出

 東京電力福島第1原発事故で生じた放射性物質に汚染され、大崎市鹿島台地区で保管されていた稲わらが、台風19号による浸水で流出していたことがわかった。県は流出を確認した105ロール(推計12・6トン)のうち、8日までに104ロールを回収した。県内の各家畜保健衛生所を通じて調べたところ、他に流出した稲わらは確認されていないという。

 県畜産課によると、流出稲わらは、吉田川が氾濫した地域の農家が、ロール状に巻いて四重のラップをかけ、屋外に積んでいた。県が2016年にサンプル調査した放射性セシウムの濃度は1キロ当たり5000ベクレルだった。

 県は浸水が引いた後の6日から作業をはじめ、水が流れた下流側の田んぼに散乱していたロールを回収。一部袋が破れて中に水が入った状態のロールはあったものの、汚染稲わらが袋の外に出たケースはないという。ただ、残る1ロールは見つかっていない。

 大崎市によると、国の基準(同8000ベクレル)を下回る稲わらは市内に約550トン残る。【山田研】

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