縄文期の「屈葬」人骨40体以上 木柱伴う柱穴140基も 福島・前田遺跡

縄文期の「屈葬」人骨40体以上 木柱伴う柱穴140基も 福島・前田遺跡

福島県川俣町の前田遺跡で、土器などの出土品について説明を受ける一般参加者たち=川俣町小綱木で2020年11月14日午前11時1分、寺町六花撮影

 福島県川俣町小綱木地区の前田遺跡の今年度の調査で、縄文時代の40体以上の人骨を伴う墓や、木柱を伴う柱穴約140基など貴重な資料が多数確認された。14日、一般向けの現地説明会が開かれ、多くの考古学ファンが訪れた。【寺町六花】

 前田遺跡は町中心部から南東に約3キロの段丘上に位置する。国道114号の改良工事に伴い、2018年度から県教育委員会による発掘調査が始まり、昨年度までは土器や漆器が出土していた。

 今年度は縄文後期(約3500年前)の土坑墓から、手足を折り曲げた「屈葬」による40体以上の人骨を発見。土器に入れられた子供の人骨も見つかった。保存状態は良好で、内陸部で発見されるのは珍しく、今後DNAの解析を行う方針という。縄文中期(約4500年前)の複式炉のある竪穴住居跡や、縄文晩期(約2700年前)の直径約60センチに及ぶ大型の木柱も多数確認された。柱が何に使われていたのかは不明という。

 調査を担当する県文化振興財団の吉田秀享調査課長は「縄文時代の文化を考える上で非常に貴重な事例だ。なぜ同じ場所で住居や墓、木柱が重層的に見つかったのか、なぜ内陸部なのに保存状態が良いのかなど、分からない点も多く、調査を続けたい」と話した。

関連記事(外部サイト)