アマミノクロウサギ 犬が捕食か 集落内に2匹の死骸 鹿児島・徳之島

アマミノクロウサギ 犬が捕食か 集落内に2匹の死骸 鹿児島・徳之島

アマミノクロウサギ=環境省奄美野生生物保護センター提供

 鹿児島県・徳之島北部の集落内で10月中旬、国の特別天然記念物アマミノクロウサギ2匹の死骸が見つかり、犬に捕食された可能性が高いことが、環境省の調査で判明した。同省の担当者は「犬や猫を放し飼いにしないで」と呼びかけている。【神田和明】

 同省徳之島管理官事務所によると、クロウサギの死骸は10月13、14日に皮と骨だけの状態で発見され、死骸の付着物から犬のDNAが検出された。首に捕食によるものと思われる骨折の痕も確認された。集落内でクロウサギの死骸が見つかったのは初めてという。

 集落周辺では野良犬の目撃情報があり、近くの山中に設置された同省の自動撮影カメラにも犬の姿が写っていた。集落内でのクロウサギの生息は確認されていないため、同省は犬が山中でクロウサギを襲い、集落内に持ち込んだとみている。

 徳之島では犬や猫によるクロウサギの捕食被害が相次ぎ、19年は14件が確認されている。同事務所の福井俊介・国立公園管理官は「引き続きカメラなどで監視を継続し、住民にも注意喚起していく」としている。

奄美野生生物観察 夜間通行車両制限、19日から実証実験

 世界自然遺産登録を目指す鹿児島県奄美大島で、夜間の野生生物観察場所として人気の市道三太郎線(奄美市住用町)の通行車両を制限する実証実験が19日から始まる。野生生物保護のため2021年度中の市道利用ルール導入を目指す。

 峠道の三太郎線は、アマミノクロウサギなど希少種が出没し、ナイトツアー客が多い。野生生物の交通事故や出没率の低下が懸念されているほか、ツアー客同士の車両追い越しなどのトラブルも発生していた。

 実験は環境省と県、市が5日間実施し、利用ルール案を試行する。三太郎線(約10キロ)を午後6〜11時に一方通行とし、車両通行は1日20台までの予約制とする。夜間観察の走行は時速10〜15キロ▽無理に追い越さない▽静かに観察――などの徹底も求める。

 環境省奄美群島国立公園管理事務所の早瀬穂奈実・国立公園管理官は「観光客の増加が予想される中、奄美大島の貴重な自然を保護しながら持続可能な利用のあり方や安心して楽しめるルールづくりを目指したい」としている。

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