第一生命19億円不正集金 被害者弁護団結成 「不祥事招いた会社の責任重い」

第一生命19億円不正集金 被害者弁護団結成 「不祥事招いた会社の責任重い」

第一生命が元社員に与えた「特別調査役室」の写真を示す被害者弁護団の山口広弁護士(右端)=東京都千代田区で2020年11月17日午後4時23分、近松仁太郎撮影

 第一生命保険の西日本マーケット統括部徳山分室(山口県周南市)に勤務していた元営業社員の女性(89)=7月に懲戒解雇=が、顧客から約19億円を不正に集めたとされる問題で、東京と山口の弁護士計8人が17日、被害者弁護団を結成した。弁護団は、第一生命に全額弁償や再発防止策の徹底を求め、元社員らの賠償責任も追及するとしている。

 東京都内で記者会見した弁護団によると、元社員は山口県で50年以上、保険商品の販売を担当していた。優秀な営業成績を収め、会社から「特別調査役」の肩書と特別室を与えられ、社内で「女帝」と評されていたという。同社は、元社員が2002〜20年、顧客24人に投資話を持ち掛け、計約19億5100万円をだまし取った疑いがあるとして、詐欺容疑で山口県警に告発した。

 会見では、「全国でただ一人、特別調査役に任命。全国でただ一人やから」などと発言する女性の声の音声データが再生された。弁護団によると、元社員が被害者に語り掛けた言葉の一部だという。母が残した死亡保険金5000万円をだまし取られたと訴える40代の女性は「肩書から信頼できる方だと思った。問題を放置した第一生命は全額被害弁償してほしい」と声を震わせた。

 弁護団は、同社や元社員を相手取った損害賠償請求訴訟も起こしている。弁護団の山口広弁護士は「実効性のある内部監査を怠り、不祥事を招いた会社の責任は重い。適切に対応していれば未然に防げたことは明らかだ」と訴えた。

 被害相談は、専用電話(03・3359・0613、平日正午〜午後4時)や、電子メール(daiichiseimei@higaibengodan.com)で受け付ける。【近松仁太郎】

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