阪神高速環状線、20年ぶりのリニューアル工事 現場の様子を報道陣に公開

阪神高速環状線、20年ぶりのリニューアル工事 現場の様子を報道陣に公開

阪神高速守口線の工事で、床版のパネルを据え置く架設機=大阪市北区で2020年11月15日午後6時3分、稲垣淳撮影

 阪神高速環状線の大規模リニューアル工事が10〜20日の10日間、環状線南行き(梅田―夕陽丘)を終日通行止めにして実施された。環状線の大規模工事は約20年ぶりで、全長約6キロの舗装工事などがあった。同時に始まった守口線の一部(南森町・扇町付近)では、アスファルトを敷く道路の床版の取りかえ工事などがあり、終日通行止めは27日朝まで続く。初日と15日には両工事の様子が報道陣に公開された。

総事業費50億円、作業員数延べ1万2000人

 「もうちょい前」「いいよ、ここで下ろして」

 大阪市北区の守口線の南森町・扇町付近では15日午後、床版パネルの設置作業が始まった。工事区間は南北34メートル。作業員らは専用の重機を使って正確な位置に42枚のパネルを置くために声をかけあっていた。

 阪神高速道路によると、工事の総事業費は約50億円で、作業員数は延べ1万2000人。環状線では梅田から夕陽丘までの舗装工事で、降雨時の排水性が高い舗装やカーブ区間にはすべりにくい舗装を施した。また、出口の分岐部分をカラー舗装にしたり、道路標識や看板を取りかえたりもした。

 守口線では、1967年の完成以来、初めて床版を取りかえる工事を実施。軽量で耐久性が高い「超高強度繊維補強コンクリート(UFC)」を事前に工場で床版パネルに加工して運び込んだ。標準的なパネルは縦1・75メートル、横8メートル、厚さ14センチで、重さ約5トン。パネルを持ち上げて自走できる架設機を利用し、作業時間は1枚約30分という。

 守口線建設時は、型枠などを設置して現場でコンクリートを流し込んで厚さ約20センチの床版を作っていた。阪神高速道路の担当者は「当時の工法では、コンクリートが固まる時間などが必要で、同じ区間で工期は3カ月は必要だった」と話す。

 また、通行止め期間を短くするために現場の高速道路の下に足場を組んで高圧水で道路の桁と床版の接合部を切断するなどの事前作業を続けてきたという。

 2021年度は環状線北行き(湊町―梅田)で終日通行止め工事を計画している。阪神高速道路の担当者は「今回の工事は約1年半前から準備を進めてきて、順調に工事を進められている。周辺での渋滞など、ご迷惑をおかけしているが27日まで引き続き、迂回(うかい)などに協力をお願いしたい」としている。【稲垣淳】

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