さよなら挾間の“駐在さん” 統廃合で「交番」に昇格 半世紀以上親しまれ 大分

さよなら挾間の“駐在さん” 統廃合で「交番」に昇格 半世紀以上親しまれ 大分

交番に格上げされ、半世紀以上の歴史に幕を閉じる挾間駐在所=大分県由布市挾間町で、尾形有菜撮影

 1954年に大分県警が設立された当初から存続した大分南署の挾間駐在所(由布市挾間町)の“駐在さん”がいなくなる。来年度に統廃合され、交番になるためだ。県内の人口変化に合わせて、県警は交番と駐在所の配置の見直しを進めている。【尾形有菜】

 「駐在所が管轄する地域の人口が増えて、対応件数が交番並みに増えたんです」。交番や駐在所の配置を検討する警務課の安藤裕章組織管理監は、見直しの理由に時代の流れを挙げる。

 ふだん見慣れた交番や駐在所。地域社会の安全・安心のよりどころとなる警察の出先機関だが、交番と駐在所は、そのあり方が少し異なる。警察官が交代勤務し24時間態勢で治安維持を図るのが交番。駐在所は警察官が住み込み、世のサラリーマン同様に週休2日、朝から夕方までの勤務態勢だ。

 大分南署の挾間駐在所は、近くの石城川駐在所(由布市挾間町)と統合し、来年度から24時間態勢の「挾間交番(仮称)」に格上げされる。

 挾間駐在所は、大分県警が設立された当初から半世紀以上も“駐在さん”が地域の治安の維持にあたっていた。しかし、管内は近年、市街地化が進行。5年前には3426世帯だったが、昨年末には3778世帯と352世帯増えた。

 人口が増えれば、警察官の対応件数も増加する。大分南署(交番・駐在所は12カ所)の昨年1年間の刑法犯認知件数は約300件。そのうち挾間駐在所は6%、石城川駐在所は2%を占める。同署の湯布院幹部交番の認知件数は10%で、二つの駐在所を足すと認知件数は交番並みになる。

 夜間や休日の警察官の対応件数も増加している事情なども考慮し、県警は昨年の県当初予算に新交番設置の用地取得費を計上し、交番への格上げを決めた。

 こうした人口や犯罪の認知件数の増減に合わせて、県警は時代に即した交番・駐在所の統廃合を進める。15年には交番32カ所、駐在所111カ所あったが、18年に大分市の佐賀関交番を廃止して駐在所に、さらに5駐在所を廃止して、同じく大分市の坂ノ市交番を新設した。19年には交番32カ所、駐在所は107カ所の体制となっている。

 安藤組織管理監は「交番が設置されれば24時間態勢の警察拠点ができ、パトロール態勢が強化されるほか、他交番の負担軽減などにもつながる。県民の皆さんを守る警察活動も、より一層推進できる」と話す。

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