JR福知山線脱線事故の車両、1〜4両目は部品ごとに保存へ

JR福知山線脱線事故の車両、1〜4両目は部品ごとに保存へ

JR福知山線の電車が脱線しマンションに激突、大破した車両=兵庫県尼崎市潮江4で2005年4月25日午前9時47分、本社ヘリから関口純撮影

 乗客106人が死亡した2005年のJR福知山線脱線事故で、JR西日本が計画している事故車両(全7両)の保存方法が判明した。原形をとどめていない1〜4両目は部品ごとに、車両の形が保たれている5〜7両目はそのままの状態で保存する。24年秋ごろに完成予定の専用施設(大阪府吹田市)に置き、社員の安全教育などに活用する方針だ。

 関係者によると、1〜4両目はマンションに衝突するなど大きく損傷した上、乗客の救出作業などのために分解されて復元が困難な状態だという。このため、部品を車両ごとに整理して棚に収納することにした。分解前の状態が分かるように、写真や車両図による説明も添える。死亡した運転士が使った1両目の運転台の一部は元の形をとどめており、台座などに置く。5〜7両目は連結して配置する見込みだ。

 車両は大阪市内などで保管しており、吹田市の社員研修センター内に建設する事故車両の専用施設(地上1階地下1階建て、約1500平方メートル)が完成すれば、1階部分に移す。献花や焼香の場も設けるものの、一般公開については「被害者や遺族の心情に配慮して慎重に検討する」(JR西関係者)としている。専用施設の地下1階は安全教育施設とする。

 今回の保存方法について、JR西は遺族らの意見を聞き、11月に開催予定の被害者説明会後、正式に公表する予定。JR西から連絡を受けたある遺族は「事故車両を保存することは重要だが、一般公開すべきだ。多くの人に目にしてもらい、事故の悲惨さや安全の大切さを心に刻んでほしい」と話している。

 事故車両を巡っては、18年に来島達夫社長(当時)が7両全てを保存して社員教育に活用する方針を表明した。JR西は19年に専用施設を整備することを決めた。【高橋昌紀】

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