「五輪視聴できる」偽サイト アクセスすると悪質な広告表示

「五輪視聴できる」偽サイト アクセスすると悪質な広告表示

ソフトボール女子の放送が見られると偽装したサイト=トレンドマイクロ提供

 東京オリンピックのテレビ映像を視聴できると偽った複数のサイトから、不審なスポーツ中継サイトへ誘導される事案が、国内外で相次いで確認されていることが情報セキュリティー会社の調べで判明した。中継サイトにアクセスすると悪質な広告が表示される仕組みで、五輪に便乗したサイトに安易にアクセスしないよう注意を呼びかけている。

 情報セキュリティー大手トレンドマイクロによると、21日までに偽サイトは少なくとも六つ確認されている。21日には、ソフトボール女子の試合に便乗したとみられる「NHK―TV 日本オーストラリアソフトボール生放送」とうたった偽サイトが見つかった。19日にも「TVOテレビ大阪」「BSテレ東」など実在する放送局の名前を使って「東京オリンピック開会式放送」などと偽装したサイトが確認されている。

 21日に見つかったサイトは五輪の試合にちなんだワードを検索サイトで打ち込むと検索結果に表示されるよう仕組まれていた。サイトのURLは米国や欧州の企業のドメイン内に存在しており、こうした会社のサイトが改ざんされて設けられた可能性がある。

 こうした偽サイトにアクセスして再生ボタンを押すなどすると、スポーツ中継をうたうサイトに転送される。さらに、そのサイト内の映像をクリックすることによって、ブラウザ通知の許可ボタンが表示される。

 このボタンを押すと、基本ソフト(OS)ウィンドウズが破損している可能性があるとしてセキュリティー製品の購入を促されるページがパソコンを起動する度に表示されるようになるという。しかし、実際に破損はしておらず、オリンピックに便乗した広告収入が目的とみられる。

 検索しても見られないようになっているサイトもあるが、サイト自体は存在しているため、メールなど別の方法で誘導される恐れもある。また、今後も試合の度に新たな偽サイトが登場する可能性がある。

 同社の鰆目(さわらめ)順介シニアスペシャリストは「過去の五輪では偽のチケット販売サイトなどが確認されたが、今回はほとんどの会場が無観客でパブリックビューイングの中止も多い。テレビ放送やネットの動画配信を装った偽サイトによるサイバー犯罪が増える可能性がある」と指摘している。【関谷俊介】

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