1億円強盗致傷の元議員秘書に協力の女性被告に一部無罪 共謀認めず

1億円強盗致傷の元議員秘書に協力の女性被告に一部無罪 共謀認めず

京都地方裁判所=2014年、村田拓也撮影

 二之湯智参院議員の秘書だった上倉崇敬被告(45)=強盗致傷罪などで起訴=と共謀して2010年9月、京都市左京区の住宅に押し入り現金1億円を奪い、その6年後に被害女性に面会を迫る手紙を送ったなどとして強盗致傷と強要未遂などの罪に問われた京都市西京区の無職、西谷真弓被告(60)の裁判員裁判の判決が2日、京都地裁(入子光臣裁判長)であった。強盗致傷について「検察官が主張する間接事実を検討・総合しても、上倉被告の犯行目的を知らなかった可能性を否定できず、共謀があったと認めるには合理的な疑いが残る」として無罪とした。

 強要未遂については「積極的な関与があるとまではいえない」と共謀は認めず、「上倉被告の犯行を容易にした」としてほう助罪を適用し、懲役1年、執行猶予3年(求刑・懲役8年)を言い渡した。

 判決によると、上倉被告が10年9月29日午後2時40分ごろ、京都市左京区の不動産会社社長(故人)宅に侵入し、社長の妻(当時52歳)に刃物を突き付けて現金1億円を奪った事件で、西谷被告は上倉被告を現場近くまで車で送迎した。検察側は西谷被告が当時交際していた上倉被告に約2000万円を貸していた上、事件後に約2200万円を返済され、動機があったなどと主張していた。

 だが、判決は車での送迎を「犯行目的を知らなかったとしても説明が可能」とし、「2200万円を得たのは事件の約2カ月後とされ、犯罪以外の手段でお金が工面されたと信じた可能性も否定できない」などと退けた。一方、16年12月〜17年1月に6回、上倉被告が被害女性に面会に応じさせようとする脅迫の手紙を送った事件で、判決は西谷被告が女性の転居先の住所を調べて上倉被告に伝えるなどして協力したと認定した。

 京都地検の北佳子次席検事は「判決内容を精査し、上級庁と協議の上、適切に対応したい」とコメントした。【添島香苗】

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