旧優生保護法下の強制不妊、国会が来年から調査へ

 旧優生保護法(1948〜96年)下で障害者らに不妊手術が強制された問題について、衆参両院が来年から旧法の立法過程や運用状況の調査を始める。4月に成立した被害者救済法に基づく対応で、差別を繰り返さないための教育や啓発に役立てる。

 3日に開かれた旧法問題の超党派議員連盟と自民・公明党によるワーキングチーム(WT)の主要メンバーの会合で確認された。議連と与党WTは救済法案をとりまとめた際に、法案に盛り込んだ「国による調査」を国会主体で取り組むことで合意していた。

 議員立法で成立した旧法下では約2万5000人の障害者らが不妊手術を受けたとされ、類似の法律があったスウェーデンなど海外で規定が廃止された後も国内では手術が続けられていた。今回の調査では、対応が遅れた経緯や社会的背景の解明が焦点になる。

 法案提出や国会審議など旧法の成立・改正を巡る過程や手術の実施状況のほか、その間の行政機関の担った役割や民間団体の活動状況、優生思想の歴史などを調べる。障害者団体など関係者からの意見聴取や資料提出も求める方針だ。WTメンバーの一人は「調査には3年程度かかる可能性があるが、差別が繰り返されてきた歴史を後世に残すためにも必要だ」と話す。【阿部亮介】

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