旧JR三江線「天空の駅」リアルに再現 高校生の模型が優秀賞 島根

旧JR三江線「天空の駅」リアルに再現 高校生の模型が優秀賞 島根

旧JR三江線・宇都井駅の模型と、(左から)森本海里さん、北村緋奈さん、大迫明輝さん=江津市で2021年9月9日午後4時32分、萱原健一撮影

 三江(さんこう)線に列車再び――。江津(ごうつ)工業高校(島根県江津市江津町)建築・電気科3年の3人が、2018年春に廃線となったJR三江線の宇都井(うづい)駅=邑南(おおなん)町宇都井=のジオラマ模型を作り、全国高校鉄道模型コンテストの優秀賞に輝いた。橋脚やホームをリアルに再現した150分の1サイズの「天空の駅」。今後は電子制御で車両を走らせるといい、「多くの人に見てほしい」と話す。

 製作したのは北村緋奈さん(18)、森本海里さん(18)、大迫明輝さん(17)。3人は、自分でテーマを決めて1年間勉強する「課題研究」の中で「電子制御に取り組みたい」と集まった。指導した岡晶史教諭が同コンテストについて知り、生徒3人と一緒に題材を三江線と決めた。

 インターネットで調べた空撮写真や地図をもとに図面を作成。プラスチックの板や棒、発泡スチロールなどを用い、駅のほか周囲の山や川、水の張った田んぼなどを幅90センチ、奥行き30センチ、高さ50センチの空間に再現した。橋脚は塗料をティッシュペーパーで拭って本物に近い質感を出したほか、身長8ミリの「人」をホームや駅周辺に100体近く配置し、駅が現役だった頃のにぎわいを演出。浜田市朝日町のプラモデル販売「地球堂模型」から技術指導などを受けた。

 見どころは、地上20メートルのホームに上る116段の階段。2ミリ角のプラスチック棒を使って再現した。北村さんは7月中旬に家族と初めて駅を訪れ、「上からの眺めが絶景で、開放感に浸った」という気持ちを込めた。

 夏休みに入ると、平日は毎日登校し、約20日間かけて完成。8月20、21両日に東京都内で開かれたコンテスト審査では、オンラインで「三江線の思い出を形に残したかった」などと動機を説明した。「作り込みたい気持ちがよく伝わってきた」と評価され、モジュール部門で全国約120点の中から最優秀賞に次ぐ優秀賞(2点)に選ばれた。

 3人は三江線に乗ったことはないが、「うまく再現することができてよかった」。来年1月の校内発表に向けて、車両を走らせるプログラム作りに取り組む。岡教諭は市役所など公共施設での展示を考えており、「列車が走る宇都井駅を見て、三江線に思いをはせてほしい」と話した。【萱原健一】

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