藤井聡太王位、タイトル戦5戦全勝 10月に4冠かけ豊島と再対局

藤井聡太王位、タイトル戦5戦全勝 10月に4冠かけ豊島と再対局

豊島将之叡王に勝利し、感想戦で対局を振り返る藤井聡太新叡王=東京都渋谷区の将棋会館で2021年9月13日、日本将棋連盟提供

 将棋の第6期叡王戦五番勝負(不二家主催)の第5局が13日、東京都渋谷区の将棋会館で行われ、挑戦者の藤井聡太王位(19)が豊島将之叡王(31)に111手で勝ち、3勝2敗で初の叡王を獲得した。19歳1カ月の藤井は王位・棋聖と合わせ、史上初となる10代での3冠達成となり、羽生善治九段が1993年に達成した最年少記録(22歳3カ月)を更新した。3冠達成は史上10人目。豊島は叡王初防衛はならず、保持するタイトルは竜王の1冠に後退した。

 将棋の8タイトルのうち、名人、王将、棋王は渡辺明九段(37)が、王座は永瀬拓矢九段(29)がそれぞれ保持。藤井はタイトル数で渡辺と並んだ。藤井が出場したタイトル戦は今回が5度目で、これで5戦全勝となった。

 この日の第5局は、両者ともじっくり考える局面が続き、戦いらしい戦いがないまま進行した。午後6時を過ぎるまで両者の駒台に歩以外の駒が載らない。豊島に攻めの機会を与えない慎重な藤井の指し手が功を奏したようで、少しずつ藤井がリードを広げ、最後は飛を切って勝利を手中にした。終局後、藤井は叡王の奪取について「まだ全く実感はない」などと話した。

 藤井は、叡王戦と並行して行われた王位戦では、立場を替えて豊島の挑戦を受け、4勝1敗で王位初防衛を果たした。豊島は「(王位戦と合わせ)勉強になった10局だった」と話した。

 藤井は10月8、9日に第1局を迎える竜王戦七番勝負の挑戦権も獲得しており、4冠を目指して竜王の豊島に再び挑戦する。また、2022年1月に開幕するALSOK杯王将戦への挑戦権をかけた挑戦者決定リーグ戦、棋王への挑戦権をかけた棋王戦挑戦者決定トーナメントにもそれぞれ残っている。竜王を奪取した上で、残る2棋戦でも挑戦者になれば、21年度内に最大6冠達成の可能性も出てきた。【山村英樹】

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