自宅療養者センター、実現のめど立たず 看護師が不足 千葉

自宅療養者センター、実現のめど立たず 看護師が不足 千葉

看護師不足で施設計画が膠着

自宅療養者センター、実現のめど立たず 看護師が不足 千葉

千葉市役所=千葉市中央区で2019年3月1日、斎藤文太郎撮影

 千葉市が、新型コロナウイルスに感染した自宅療養者を支援するため、8月中の開設を計画していた「自宅療養者健康観察センター」の設置のめどが立たない状態が続いている。自宅療養者が急増する中、必要な看護師が確保できない上、運営委託先も見つかっていないためで、市が頭を抱えている。【柴田智弘】

 同センターは市保健所に代わって軽症や中等症の自宅療養者に毎日電話で体温や血中酸素飽和度を確認し、必要に応じて薬の処方や入院手続きを行う。患者にきめ細かく対応する一方で、保健所の負担を減らす狙いがある。市は医師1人、看護師10人で1日最大400人ほどの健康観察を行うと想定。7月30日に4億4800万円の補正予算を専決処分し、8月中の設置に向けて準備を進めていた。

 ところが、9日の市議会9月定例会の議案質疑に対する市の答弁で計画が行き詰まっていることが判明した。進捗(しんちょく)状況をただす共産党や自民党・無所属の会など複数会派の質問に対し、市は「看護師の採用に難航し、センターの8月中の開設は見込めない旨の報告があった」と答弁、看護師を確保できず、委託先も見つからない状況にあることを明らかにした。今後については「センターの場所を看護師の多い東京都内に変更することや、採用条件の柔軟化、業務の一部を事務職員に任せるなどして早期の契約締結に取り組みたい」とし、開設時期は示さなかった。

 センター開設を巡っては神谷俊一市長も2日の記者会見で「病院、ワクチン接種、観察センターの運営など医療関係者の確保が全体的に厳しくなっている。その中でまとまった人数の確保が大変難しい」と話していた。

 7月1日時点で54人だった市内の自宅療養者は8月末に3000人を超え、9月9日時点でも1853人に上る。6日には50代男性が亡くなっている。自民党・無所属の会の阿部智幹事長は「最初から完全なものを作ろうとするからいけない。できることから始めて早く開設していれば救える命を救えた可能性もある」と早期開設を訴えている。

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