福島県内の10漁港、震災からの復旧完了 最後は浪江の請戸

福島県内の10漁港、震災からの復旧完了 最後は浪江の請戸

完成した請戸漁港の堤防に、自分の描いた絵を見つける地元の小中学生=福島県浪江町請戸で2021年11月20日午後0時0分、高橋隆輔撮影

 東日本大震災で被災した福島県浪江町の請戸漁港の復旧工事が完了し、記念式典が20日、行われた。県内では10漁港が被災していたが、これですべての漁港が復旧した。

 請戸漁港は東京電力福島第1原発に最も近い漁港で、震災以前は相馬双葉漁協管内で松川浦漁港(相馬市)に次ぐ水揚げを誇った。請戸以外の9漁港は、2014〜18年度にすべて復旧したが、請戸漁港は原発事故に伴って警戒区域(当時)に設定され、工事着手は13年にずれ込んだ。

 17年に漁港の使用を開始した後も防波堤や港内道路の設置を続け、今年3月にすべての工事を完了。漁業者の自宅が漁港周辺から防災集団移転したことを受け、港湾の一部を埋め立てて漁具倉庫を船着き場からより近くに設置するなど、利便性を高める工夫もした。

 式典では、関係者がテープカットしたほか、地元小中学生が堤防に描いたペイントなどもお披露目された。相馬双葉漁協請戸支所の高野一郎代表は「近くの海で捕れる魚を自分の港で販売できるようになって喜びでいっぱい。船着き場が広くなるなど、作業も楽になった」と笑顔だった。【高橋隆輔】

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