兵庫・稲美の住宅火災 放火容疑で現場検証、2遺体は小学生兄弟か

兵庫・稲美の住宅火災 放火容疑で現場検証、2遺体は小学生兄弟か

火災のあった住宅を現場検証する捜査員ら=兵庫県稲美町で2021年11月22日午前9時22分、望月亮一撮影

 兵庫県稲美町で住宅が全焼し、焼け跡から2人の遺体が見つかった火災で、県警は22日午前、現住建造物等放火の疑いで現場検証を始めた。現場の状況から、人為的に火が付けられた可能性が高いと判断した。遺体はこの家に住む小学生の兄弟とみられ、県警は同居している50代の伯父が何らかの事情を知っているとみて、行方を捜している。

 県警によると、火災は19日午後11時50分ごろ発生。木造2階建て住宅延べ約220平方メートルを全焼し、約4時間半後に鎮火した。玄関脇の一室付近から1遺体、廊下付近から別の1遺体が見つかった。体の特徴などから、小学6年の兄と1年の弟とみて身元の特定を急いでいる。

 住宅には兄弟と父母、母の兄に当たる伯父の5人が暮らしていた。出火当時、母は仕事で外出中。父は母を車で迎えにいって不在だった。出火後、伯父の所在が分からなくなっているという。

 現場はJR土山駅の北東約3キロで、民家や田畑が広がる地域。【村田愛、宮本翔平、清水晃平】

「快活で明るく優しい子だった」

 小学生の兄弟が巻き込まれたとみられる火災は一転、放火事件の可能性が高くなった。地域住民からは不安の声が上がった。

 この日午前9時ごろ、兵庫県警による現場検証が始まった。降りしきる雨の中、捜査員らは全焼して柱がむき出しになった焼け跡を撮影するなどした。

 現場はJR土山駅の北東約3キロで、民家や田畑が混在するのどかな地域。兄弟が卒園した幼稚園の園長は「快活で明るく、優しいお子さんだった。兄弟でキャッチボールをする姿が印象に残っている」とうつむいた。近所の女性(78)は兄弟について、「登校時にあいさつすると、お辞儀を返してくれるいい子たちだった。穏やかな田舎だったのに、こんな事が起きるなんて」と声を震わせた。現場近くの農業の男性(28)は「冬で乾燥しているので、失火かと思ったが、放火と聞いて驚いている」と話した。

 一方、捜査関係者によると、所在が分からなくなっている伯父は兄弟の母の兄で、数年前から同居。乗用車の免許は持っておらず、徒歩で移動している可能性が高いという。出火当時、兄弟と一緒にいたとみられ、県警は伯父が何らかの事情を知っているとみて調べる。【宮本翔平、清水晃平】

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