紀州材製「紙糸」で森林保全 間伐材活用、帽子職人がCF募る

紀州材製「紙糸」で森林保全 間伐材活用、帽子職人がCF募る

サンプルの紙糸や帽子を紹介する岡本一志さん=和歌山県田辺市紺屋町で2021年11月16日午後3時4分、竹内之浩撮影

 帽子職人で、帽子素材などの開発販売会社「motomoto(モトモト)」(和歌山県田辺市)の社長、岡本一志さん(42)=上富田町=が、紀州材を使った「紙糸」の製造プロジェクトを計画している。間伐材や端材を活用し、森林保全につなげる狙いだ。資金調達のため30日までクラウドファンディング(CF)で寄付を募っている。【竹内之浩】

 岡本さんは2019年に愛知県から移住した。主に麦わら帽の製造を手掛けており、材料には麦わらやヤシ、パナマ(トキヤ草)などに加え、紙を細かく切り、よって作る紙糸も扱っている。しかし、国内で流通する紙糸の大半は海外の木材を使っているという。

 「もっと身近で高品質の材料がないか」と考え、着目したのが紀州材だった。紀南の森林の荒廃も知り、「間伐材が有効活用できれば、森林保全につながるのでは」と考えた。使うのはスギやヒノキなどの針葉樹だ。広葉樹より強度があり、安定した供給も見込める。他の材料と混合して製造することで耐久性が増し、用途も広がるという。22年4月ごろに製紙用木材チップを購入し、23年春〜夏に紙糸で帽子を作る計画だ。

 岡本さんは数年前にフランスの展示会に参加した際、海外での日本製紙糸への評価の高さを知った。「海外への販売も狙えるし、帽子だけでなく用途が広がれば、新しい産業が生まれる可能性もある」と期待する。

 寄付の募集はCFサイト「モーションギャラリー」で行っている。今回のCFは寄付額のうち2000円を超えた分は税金が控除される「ふるさと納税型」で、5000円〜10万円を設定している。金額に応じ、紙糸のサンプルや帽子などを返礼に用意している。問い合わせは同社(090・5113・2362)。

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