飛行中のオスプレイから水筒落下 沖縄・宜野湾の民家 けが人なし

飛行中のオスプレイから水筒落下 沖縄・宜野湾の民家 けが人なし

米軍普天間飛行場所属のオスプレイから水筒が落下した住宅付近=沖縄県宜野湾市で2021年11月24日(琉球新報提供)

 23日午後6時45分ごろ、沖縄県宜野湾市野嵩(のだけ)2の住宅の玄関先に、上空を飛行していた米軍普天間飛行場(宜野湾市)所属の輸送機オスプレイからステンレス製の水筒が落下した。米軍から確認した防衛省沖縄防衛局が24日朝に県に連絡した。けが人は確認されていない。

 県警や宜野湾市などによると、住民が23日夜、玄関先に水筒が落ちていることに気付いた。水筒は直径約13センチ、長さ約25センチ。落下の衝撃でへこみ、中には水が入っていた。住宅の防犯カメラにも上空から物が落下して破裂する様子が映っていた。現場は宜野湾市役所北側の住宅地。普天間飛行場の北東側に位置し、滑走路の延長線上にある。

 普天間飛行場が市面積の4分の1を占める宜野湾市では、米軍機を巡る事故やトラブルが頻発。2004年8月には普天間飛行場に隣接する沖縄国際大に米軍大型ヘリが墜落。17年12月には、今回の現場から約500メートル離れた緑ケ丘保育園の屋根に米軍機の部品が落ちているのが発見され、その6日後に普天間飛行場に隣接する市立普天間第二小学校の校庭に米軍大型ヘリの窓が落下した。

 玉城(たまき)デニー知事は、県庁で記者団の取材に「米軍の安全管理に強い疑問を抱かざるをえない。米軍には事故時の迅速な通報を再三申し入れてきたが、改善が見られない。日米両政府に厳重に抗議したい。政府の責任で、一日も早い普天間飛行場の危険性の除去に取り組むべきだ」と述べた。

 宜野湾市の松川正則市長は、沖縄防衛局で小野功雄局長に抗議。「事故の度に再発防止を要請しているにもかかわらず、今回の事故が発生したことに強い憤りを禁じ得ない」として、事故原因の究明と再発防止を強く求めた。【竹内望、喜屋武真之介】

「いつ人間に当たるか分からない」

 米軍普天間飛行場は宜野湾市の中心部にあり、周辺の市街地に米軍機の部品が落下するなどの事故が相次いでいる。政府は県の反対を押し切って名護市辺野古への県内移設計画を進めるが、移設完了までには12年以上かかる見通しだ。繰り返される事故に、住民らは「いつ人間に落下物が当たるか分からない」と危機感をあらわにした。

 水筒が落下した現場近くで暮らす60代の女性は「この辺は米軍機の通り道になっていて、毎日騒音がひどい。水筒が人に当たっていたら大変なことになっていた。怖い。いずれは我が身で、みんなが当事者になりうる」と話した。

 2017年12月に米軍機の部品が屋根で見つかった緑ケ丘保育園の神谷武宏園長(59)は、園から約500メートル離れた今回の現場を見に行ったという。神谷園長は「今回も偶然、けが人がいなかっただけで、いつ人間に当たるか分からない。何の解決もされず、沖縄に住む人の命が軽視されている。住宅街のど真ん中にある基地を存続させていいのか、政府や本土の人は真剣に考えてほしい」と憤った。

 17年当時に緑ケ丘保育園に長女を預けていた与那城千恵美さん(48)は、園の上空を米軍機が飛ばないよう政府に繰り返し求めてきた。今回の水筒落下事故に「米軍には住宅地の上を飛んでいるという危機感がないのか。子供に当たっていたらと思うと恐ろしい。何度こういうことが繰り返されるのか……」と動揺を隠せない様子で語った。【喜屋武真之介、竹内望、遠藤孝康】

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