富山交番襲撃 控訴審初公判に被告出廷せず 1審黙秘 高裁金沢支部

富山交番襲撃 控訴審初公判に被告出廷せず 1審黙秘 高裁金沢支部

富山交番襲撃事件の控訴審初公判が開かれた名古屋高裁金沢支部の法廷=代表撮影

 富山市の交番で2018年、警察官を刺殺し、奪った拳銃で警備員の男性を射殺したとして強盗殺人罪などに問われた元自衛官、島津慧大(けいた)被告(25)の控訴審初公判が11日、名古屋高裁金沢支部で開かれた。無期懲役を言い渡された1審・富山地裁の裁判員裁判で沈黙を貫いた被告はこの日出廷せず、即日結審した。判決は3月24日に言い渡される。

 拳銃強奪目的による強盗殺人罪が成立するかどうかと量刑が争点。

 1審判決によると、島津被告は18年6月26日、富山県警富山中央署奥田交番で勤務中の稲泉健一警部補(当時46歳)=警視に2階級特進=をナイフで刺殺し、拳銃を窃取。近くの市立奥田小で警備をしていた中村信一さん(同68歳)を射殺するなどした。

 控訴審で、検察側は死刑を求刑した1審と同様に、強盗殺人罪が成立すると主張。弁護側は拳銃強奪目的を否定した上で、被告は自閉症スペクトラム障害(ASD)の影響で心神耗弱状態だったとして、有期刑が相当だと主張した。

 弁護人は閉廷後、報道陣に島津被告が出廷しなかった理由を問われたが、「言わない」と話した。

 1審で島津被告は一切の質問に答えず、黙秘を続けた。地裁判決は「拳銃強奪目的で殺害したと認定するには合理的な疑いが残る」と指摘。殺人と窃盗の罪にとどまるとした弁護側主張を認め、無期懲役を言い渡した。【高良駿輔】

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