NHK不適切字幕 河瀬直美さん「事実と異なる内容、本当に残念」

NHK不適切字幕 河瀬直美さん「事実と異なる内容、本当に残念」

河瀬直美氏=菅知美撮影

 2021年12月に放送されたNHK・BS1スペシャル「河瀬直美が見つめた東京五輪」で、字幕の一部に不確かな内容があった問題で、東京オリンピックの公式記録映画の総監督を務める河瀬直美さんが10日、コメントを出した。「公式映画チームが取材をした事実と異なる内容が含まれていたことが、本当に残念でなりません」とつづった。

 NHK大阪放送局は番組中、五輪反対デモに参加したと紹介した男性が、金銭を受け取って動員されたとの趣旨の字幕を出した。しかし、NHKは9日、男性が五輪反対デモに参加した事実を確認していなかったと発表、おわびした。

 河瀬さんはコメントで、映画の担当監督が男性を取材した際にこの趣旨の発言はなく、担当監督がまとめた映像を河瀬さんに見せた時にも、この男性は含まれていなかったと説明した。その上で「番組においては、私は被取材者の1人ですので、事前に内容を把握することは不可能です」とした。【高瀬浩平】

 コメントの全文は以下の通り。

      ◇ 

 昨年末、NHK BS1スペシャルで放送された「河瀬直美が見つめた東京五輪」の番組内容に関して、昨日、NHK大阪局より一部内容についての謝罪と経緯の説明がありましたので、これを受けて、自らの言葉でお伝えいたします。

 五輪反対デモに参加していると紹介された男性について、公式映画の担当監督の取材において、当該男性から、「お金を受けとって五輪反対デモに参加する予定がある」という話が出たことはありません。

 また、番組内で、担当監督が取材のまとめ映像を私に見せるという場面がありましたが、このまとめ映像にも、当該男性は含まれていません。

 本番組においては、私は被取材者の1人ですので、事前に内容を把握することは不可能です。

 今回のNHKの取材班には、オリンピック映画に臨む中で、私が感じている想(おも)いを一貫してお伝えしてきたつもりでしたので、公式映画チームが取材をした事実と異なる内容が含まれていたことが、本当に、残念でなりません。

 現在は、6月の公開に向けて、たくさんの登場人物の、唯一無二な時間の数々と向き合いながら、鋭意編集作業を進めています。

 映画を楽しみにしてくださっている皆様のもとに、この作品がお届けできるその時まで、真摯(しんし)に創作に打ち込みたいと思います。

2022年1月10日

東京2020 オリンピック公式映画

総監督 河P直美

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