「醜い選挙」 市川三郷の前町長、起訴内容認める 甲府地裁初公判

「醜い選挙」 市川三郷の前町長、起訴内容認める 甲府地裁初公判

甲府地方裁判所=金子昇太撮影

 山梨県市川三郷町が発注した公共施設設計業務の入札をめぐる贈収賄事件で、加重収賄と官製談合防止法違反の罪に問われた前町長、久保真一被告(82)の初公判が12日、甲府地裁(横山泰造裁判長)であり、久保前町長は「間違いございません」と起訴内容を認めた。検察側は懲役3年を求刑し、即日結審した。判決は3月2日。【田中綾乃】

 起訴状によると、久保前町長は、元設計事務所経営の小林一被告(73)=官製談合防止法違反などの罪で起訴=の事務所が受注できるよう便宜を図った見返りに2017年6月、元町議の秋山詔樹被告(76)=同法違反などで起訴=を通じ現金200万円を受け取った、とされる。

 検察側冒頭陳述によると、小林被告は秋山被告と20年来の親交があり、13年と17年の町長選の際、秋山被告が支援する久保前町長の対立候補を中傷するビラを配布する費用などを捻出した。町長選後、保育園舎の設計業務について、秋山被告を通じ、自身に有利なよう入札方式を変更し、談合に応じる業者をリストに示し入札に参加させるよう要求。久保前町長は所管の保育課長を町長室に呼び出し、入札方法の変更やリスト通りの業者選定を指示するなどした。

 久保前町長は町長選に関して「醜い選挙だった。望むようなものではなかった」と陳述。一連の不正について「断れなかったのは自分の弱さ。町民、職員らに申し訳ない」と謝罪した。

 検察側は「公職選挙法に抵触するような選挙支援が背景にある」と指摘。「町政に対する信頼を大きく裏切り、信用を大きく害した。刑事責任は重大」と非難した。弁護側は「犯行は秋山被告が主導し、久保前町長の積極的な意思はなかった」などとして、執行猶予付きの判決を求めた。

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