橋下元大阪市長と職員のメール 「敗訴後の非公開不当」弁護士が提訴

橋下元大阪市長と職員のメール 「敗訴後の非公開不当」弁護士が提訴

橋下徹元大阪市長と職員との個人間メールについて、不存在を理由に再び非公開にすることを伝える市の通知書(2018年12月25日付)のコピー=大阪市内で2022年1月13日午後6時1分、芝村侑美撮影

 橋下徹元大阪市長が在職中に市職員と個別に交わした庁内メールを非公開とした市の決定を巡り、民事裁判で市側の敗訴が確定したにもかかわらず公開しないのは不当だとして、大阪弁護士会所属の服部崇博弁護士が市に200万円の賠償を求める訴訟を大阪地裁に起こした。原告側は「故意または過失により、存在したはずのメールが廃棄された」と主張。14日に第1回口頭弁論が開かれ、市側は争う姿勢を示した。

 訴状によると、服部弁護士は2013年4月、12年11月から1カ月分のメール開示を市に請求した。衆院選(12年12月)の期間中に政党幹部として全国遊説を繰り返していた橋下氏の市長業務を調べる一環だったが、市は「組織で共用した実態がなく、公文書に該当しない」と非公開を決めたため、取り消しを求める民事裁判を起こした。

 大阪地裁は16年、「市長の職責を考えると、メールを利用して職務命令を出したり、報告を受けたりすることがあったと推認される」として市の対応を違法と判断。18年に最高裁で市側の敗訴が確定したが、市は「個人間のメールは存在しない」との理由で再び非公開決定を出した。

 原告側は以前の民事裁判で、大阪市鶴見区長が橋下氏に送ったメールの存在が明らかになったと指摘。「橋下氏と職員との個人間メールは存在したはずで、市は適切な保管を怠って廃棄した」と訴えている。

 市の担当者は「現時点では、判決確定後に対象文書を探したがなかったとしか言えない」と話した。市では最高裁決定後、職務命令などを含む個人間メールは公文書として扱う運用に変更している。【芝村侑美】

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