【ボケたま記者インタビュー】MCI診断から2年半の軌跡1
:最初に異変に気づくのは何よりも自分

【ボケたま記者インタビュー】MCI診断から2年半の軌跡1<br>:最初に異変に気づくのは何よりも自分

【ボケたま記者インタビュー】MCI診断から2年半の軌跡1:最初に異変に気づくのは何よりも自分

認知症の前段階であるMCI(軽度認知障害)。認知症に進行する可能性が高いとされるこのMCIの疑いを診断されながらも治療に取り組み、認知力の回復を見せている山本朋史さん。その体験をつづった著書をもとに、山本さんの回復までの取り組みについてインタビューしました。



61歳のときにMCI(軽度認知障害)の疑いを指摘された山本朋史さん。それまではMCIという言葉すら知らなかったという山本さんですが、「絶対に認知症に進行させたくない」という強い思いから、認知機能改善をサポートする「認知力アップデイケア」に通い続け、自分なりの生活改善も取り入れながら見事に認知機能の回復を果たしました。

山本さんの最新刊「認知症がとまった!?ボケてたまるか 実体験ルポ」には、治療と予防活動の2年間の軌跡を書き記されています。今回は、そんな山本さんに、MCI発見のきっかけや2年間の取り組み、現在の様子などをインタビューしました。

MCI発見のきっかけ―――山本さんが異変を感じ始めたのは2013年12月頃とのことですが、どのようなことがきっかけだったのでしょうか。

そのとき、私は61歳だったのですが、最初は仕事をしていても漢字が出てこなかったり、メモが前みたいにスムーズにとれなくなってきた、というようなものでした。単純に、加齢のせいかな?と思って、認知症ということは全く頭にはなかったんです。

そのうち、ミスが重なるようになって、「このままだと仕事にも影響が出るのでは」と不安になっていきました。ちょうどその頃、新聞で認知症の連載がたくさん行われていて、もしやと思い2013年の12月に東京医科歯科大学で診察を受けました。そのときに、「MCIの疑いが非常に濃い」と診断されたんです。


山本さん自作の紙芝居からの1枚



診断から認知力アップデイケアへ―――診断を受けてどのように感じましたか。

やはり怖さはありました。MCIという言葉自体も知らなかったので。先生に治療をしないとどのようになるのかを聞いた際、「軽度認知障害と診断された方で何もしないとおよそ4年で半数の人が認知症を発症してしまう」と言われて愕然としました。何が何でも発症しないようにしなければ、と思いましたね

―――それで、認知力アップデイケアに通う決断をされたのですね。

はい。MCIの疑いを指摘された際、つくば大学の認知力アップデイケアを紹介されました。

MCIの治療としてひとつは薬を飲む、もうひとつは認知力アップデイケアに通うというふたつの選択肢がある、と。薬は症状を遅らせることはできても症状を止めることはできない、という説明を受けていたので、認知力アップデイケアに通うことを選びました。

――――認知力アップデイケアの体験をなぜ書籍にしようと思ったのですか。

上司に相談したのがきっかけです。住んでいる場所からつくば大学まで行くと1時間半くらいかかるんですが、仕事もしていたので、通うには仕事に支障が出る可能性もあると思い上司に相談したんです。そうしたら「同じような病気で悩んでいる人もいるかもしれないから、連載という形で記事化しないか」と言われたんですね。

最初は悩みましたが、デイケアに通う人たちに話して、取材もOKをもらえたので記事にすることを決めたのです。

異変に気づくのは自分、自分から前向きに取り組むことが大切――――MCIの疑いを診断された中で、山本さんが感じたことは何ですか。

異変に最初に気づくのは何よりも自分、ということです。そして、自分から病院に行ったり治療に取り組むことが大切。私の場合、物忘れやミスがあっても、周囲から指摘されたり、物忘れ外来に行った方がいいよ、などの声はありませんでした。あくまで、自分で「行った方がいい」と思って行ったんです。

気づくのは本人が一番最初。家族が気づくのはその次で、第三者が気づくのはもっと後です。本人が一番先に気づくわけですから、自分で「何かおかしい」と感じたら、自分から専門医に相談することが大切なのだと思います。


>>>次回はMCIと診断されてから、ご自身の生活をどう変えていったのか、環境調整の工夫や認知症発症防止に向けた取り組みについて具体的に伺います。

▼関連書籍
認知症がとまった! ? ボケてたまるか 実体験ルポ

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