徘徊を効率的に防ぐ「顔認証システム」 バリアフリー展で開発元リカオンを取材[PR]

介護や福祉に関連する製品やサービスを紹介する「バリアフリー2017」が4月20日〜22日、大阪市のインテックス大阪で開催されました。

高齢者医療に特化した「慢性期医療展2017」、看護用品などを紹介する「看護未来展2017」も同時に開催され、379の企業や団体が各々の取り組みをPRしました。会場には業界関係者、患者やその家族など多くの人が訪れ、興味深そうに製品を見て回ったり、サービスの説明に聞き入ったりしていました。

バリアフリー展には、株式会社日立システムズがブース出展しており、協賛出展としてLYKAON(リカオン)株式会社も参加。今回は両社にスポットを当て、その取り組みを紹介します。

カメラが登録者を感知しリアルタイムに通知「顔認証システム」

20日に会場でインタビューに答えてくれたのは、LYKAON株式会社事業企画本部の杉浦さん(写真右)です。

システムソフトウェアの開発や販売などを手掛けるLYKAON株式会社がバリアフリー展に出展するのは昨年に続き、2回目。認知症患者の徘徊を防ぐ「顔認証システム」を開発・販売しており、昨年は全国83のイベントに参加し、顔認証システムの魅力を来場者に伝えました。株式会社日立システムズは顔認証システムの販売を代行しています。

顔認証システムとは、あらかじめ徘徊のおそれがある患者の顔写真データなどを登録し、監視カメラが登録者を感知すると、警告灯やメール、スマートフォンのプッシュ通知で知らせてくれるものです。

2014年に販売が開始され、現在、総合病院やリハビリテーション病院、有料老人ホーム、特別養護老人ホーム、グループホーム、小規模多機能ホームなどに導入されています。販売数は年々増え続け、同社の主力製品の一つに成長しました。

評判を聞いた介護業界から依頼を受けたことがきっかけ

杉浦さんによると、顔認証システムは元々、店舗での万引きを防ぐために開発されたそうです。店主が犯人と思われる人を知っていても、結果的に盗まれた後に気付いてしまう課題を把握した同社は、対象者の情報を登録し、カメラが感知した時点で知らせることで、再犯を防ごうとしました。防犯対策のために導入した顧客から好評を得て、その評判は業界の垣根を超えました。介護業界から「顔認証システムを徘徊防止に活用したい」と要望され、「顔認証徘徊防止システム」としても提供されるようになったのです。

認知症患者の増加に伴い、徘徊は医療・介護業界でも課題に

認知症患者の徘徊は家族だけでなく、医療・介護業界でも課題となっています。徘徊は認知症の周辺症状として現れるもので、自分のいる場所がわからなくなり、自分のいるべき場所を探すために歩き回ることが多いとされています。

認知症患者の増加に伴い、徘徊で行方不明になるケースも増えています。2015年に全国の警察に届け出があった行方不明者のうち、認知症が原因だった人は1万2208人。警察庁が統計を取り始めた2012年以降で最多だったといいます。徘徊は事故の危険性もはらんでいます。

顔認証では、従来の徘徊防止システムのデメリットを克服できる

そうした中、医療・介護業界も対策に乗り出し、中には徘徊防止システムを導入している施設もあります。現在の徘徊防止システムは顔認証システムを除くと主に2つで、一つが赤外線センサーを設置し、人が通ると感知するもの。もう一つが、徘徊のおそれがある人にICタグを持ってもらい、その人がセンサーの前を通るとセンサーがICタグを感知するもの。

前者は施設側が意図していない人も感知してしまうため、人の出入りが多い施設には不向きと言えるでしょう。また後者では、ICタグを管理する手間がかかるほか、患者がなくしてしまったり、持つことを嫌がったりした場合は機能しなくなります。

顔認証システムではこれらのデメリットを克服することができます。感知したい人を指定でき、また、ICタグを持ったり管理したりする必要がありません。その上、感知したときの情報がシステムに記憶されるため、感知したときの患者の服装も把握でき、万が一、行方がわからなくなった場合の手がかりにもなり得ます。

杉浦さんによると、利用者からは「個々人の識別ができるから便利」「何も持たせなくていいのが楽」などの声が聞かれているそうです。システムのことを知った患者家族からの要望を受けて、施設が同社に問い合わせることもあるといいます。杉浦さんも「徘徊を防ぐシステムの中では、顔認証が今のところベストに近いのでは」と自信をのぞかせています。

この日は、杉浦さんと同社社員の2人、また販売を代行する日立システムズの社員が来場者に顔認証システムを説明し、実際に体験してもらっていました。説明を聞いた来場者からは「何も持たなくていいから便利。こんなものが欲しかった」(教育関係者)、「感知した人の情報を職員間で共有できるのがいい」(介護施設職員)などの声が聞かれました。

杉浦さんは「顔認証システムはまだ市場に出て間もない仕組みなので、お客様の声をお聞きして、課題をスピーディーに改善するように心がけています。ナースコールと連動させることも検討しています。このシステムを通して、患者さまのご家族と医療機関や施設の双方に安心と安全をご提供したいと考えています」と話していました。

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