睡眠を見直してみませんか?『睡眠からアプローチする認知症予防』

睡眠を見直してみませんか?『睡眠からアプローチする認知症予防』

睡眠を見直してみませんか?『睡眠からアプローチする認知症予防』

睡眠と認知症の関係について研究が進められています。「睡眠と認知症ってどんな関係があるの?」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。質の良い睡眠をとることは、アルツハイマー型認知症に関連するアミロイドβの沈着を防ぐ効果があると言われています。

今回は、日本耳鼻咽喉科学会による『睡眠からアプローチする認知症予防』についてご紹介します。

睡眠不足や質の悪い睡眠は認知症の促進因子となり、逆に質の良い睡眠は抑制因子となります。45歳から75歳までの健康な人145名に睡眠とアルツハイマー型認知症の初期の関係をみた研究では、睡眠効率(睡眠時間と横になっている時間で割った値のこと)が悪い場合は、正常な人に比べて最大5.6倍もアミロイドβが沈着する危険性があった1)とされています。

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閉塞性睡眠時無呼吸は、寝ている時に空気の通り道である気道が狭くなることで十分な呼吸ができなくなります。症状として、大きないびきと日中に過度な眠気に襲われるのが特徴です。十分に呼吸ができないことから、酸素不足や何度も目が覚めるため、高血圧、心臓血管疾患、脳卒中、糖尿病などの病気の発生に関係すると報告されています。閉塞性睡眠時無呼吸は、年齢と共に増えて、高齢者の13〜31%1)の割合で発症していると言われています。

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閉塞性睡眠時無呼吸の治療法として、持続陽圧呼吸療法(CPAP)を行うのが一般的です。鼻を覆うマスクをつけて、空気を送ります。CPAPの治療を受けた人といけていない人とではアルツハイマー型認知症の発症が遅れたり、CPAPの治療を行うことで認知機能の回復がみられた研究報告があります。

このように、閉塞性睡眠時無呼吸の治療を早期に行うが重要であり、その結果、認知症予防につながると言えます。

寝ている間の様子は本人が一番気づきません。ご家族に聞いてみたり、「何となく眠りが浅いな…」「昼間急に眠くなる」などの自覚症状がある場合、睡眠外来などを受診しましょう。早期に診断・治療を行うことは、高血圧、心臓血管疾患、脳卒中、糖尿病などの予防につながります。日頃の睡眠時間や睡眠の質を見直して、生活リズムを整えましょう。

引用文献:宮崎総一郎,北村拓朗 睡眠からアプローチする認知症予防.日本耳鼻咽喉科学会会報 2019,122,4,p406

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