もしもの時に備えましょう〜救急時にどう対応するの?

もしもの時に備えましょう〜救急時にどう対応するの?

もしもの時に備えましょう〜救急時にどう対応するの?

認知症の人や高齢者の介護をしていると、「何かあった時にどう対応したらよいのだろう?」という不安が頭をよぎる時もあると思います。実際にはどのような対応をしたらよいでしょうか。

今回は、もしもの時に備えておく準備について説明します。

お父様を10年以上介護されている方が体験した話です。お父様は認知症があり、要介護3の認定を受けていました。

日曜日に、お父様がなんとなく食欲がないことに気づきました。いつもならぺろりと平らげてしまううどんなのに、半分しか食べません。しばらく様子をみていたところ、「お腹が痛い」と汗をかいて、身体をかがめています。

これは尋常ではないと感じたAさんは、「救急車呼ばなきゃ。あれ?救急車って110番?119番?どっちだっけ???」と迷ったとたんにパニック状態に陥りました。スマートフォンで調べようとしても手が震えて操作ができません。「落ち着け、落ち着け…そうだった、119番だ。」やっとのことで電話をしたとのことでした。

「今は元気なのに、病気になった時のことを考えるなんて…」と躊躇される方もいらっしゃいます。しかし、いつもと違うからこそ、準備が大切です。

救急車を呼ぶかどうするか判断が付かない場合、『救急安心センター(#7119)』に電話をしましょう。#7119は、家の電話・携帯電話・スマートフォンから電話することができます。ただし、自治体によっては、各都道府県の相談窓口があります。事前にお住まいの都道府県の相談窓口を調べておきましょう。

救急安心センターは、診察ができる医療機関の電話番号を教えてくれたり、医師や看護師が救急車を呼ぶべきか、自分で病院へ行くべきかアドバイスをしてくれます。

出典:消防庁

また、『全国版救急受診アプリ(愛称「Q助」)』があります。現在の症状を選んでいくと、「今すぐ救急車を呼びましょう」「できるだけ早めに医療機関を受診しましょう」「緊急ではありませんが医療機関を受診しましょう」「引き続き、注意して様子をみてください」と表示されます。その後、医療機関の検索や、タクシーの検索を行うことができます。

*家の電話の前や、リビングの目に付きやすい場所に『救急車119番』と、救急車を利用しない時のために、タクシー会社3社程度の電話番号を書いておきましょう。場合によっては、「タクシーの利用がいっぱいでお回しできません」と断られる場合もあります。そのため、3社程度を予めピックアップしておくと安心です。

*「電話番号は家族のスマホに登録してあるから大丈夫」と思われるかもしれませんが、あせってしまうと思うように操作ができません。また、ヘルパーの訪問中など人手がある時に家族以外の人が電話をかけることができます。

誰でも初めて救急に電話をする場合、簡潔に答えられるか心配になります。だからこそ、何を聞かれるか、何を答えたらよいのか予め知っておくと落ち着いて対応できます。

指令員「119番、火事ですか?救急ですか?」
⇒「救急です。」

指令員「住所はどこですか?近くに目印になる建物などはありますか?」
⇒「○×市△〜■0丁目□番*号です。」
 「○△幼稚園の斜め前です。」
「コインパーキングの隣です。」

指令員「どうしましたか?」
⇒「父が、お腹が痛いといってうずくまっています。」
「母がトイレに起きたとたん、倒れました。けいれんしています。」
「祖父が転んで頭をぶつけて血が出ています。」
*この時点で、誰が・どのように・どうなったか(呼吸はしているか、意識はしっかりしているか、会話はできるか、どこから出血をしているか…など)、持病の有無、飲んでいる薬、かかりつけの病院など分かる範囲で良いので伝えて下さい。

指令員「具合の悪い人はおいくつの方ですか?」
⇒「75歳、男性です。」
「80歳代、女性です。」
*年齢と性別を教えて下さい。分からなければ大体の年齢を伝えましょう。

指令員「あなたの名前と連絡先を教えて下さい。」
⇒「私は〜です。電話番号は〜です。」

救急車が到着するまでに、救命の手当てが必要になる場合もあります。例えば、心臓マッサージや、のどに詰まった異物を取り除く、出血している場合は清潔なタオルや布を厚く畳んで傷口を押さえる、などの手当てが最優先です。また、保険証、かかりつけ病院の診察券、飲んでいる薬、お薬手帳、お金、靴(帰りに必要になる場合もあります)などを準備します。

もし、人手が足りている場合、救急車のサイレンが聞こえたら、懐中電灯で案内するとよりスムーズな対応ができます。

緊急時は誰でもあせってしまいます。だからこそ、日頃から準備をしておくことが大切です。救急車とタクシー会社の電話番号の裏に、本人のお住まいの住所やかかりつけ病院を書いておきましょう。家族が離れて暮らしている場合は、とっさに住所が出てこなかったり、自分の住所を伝えてしまう恐れもあります。

準備をしておくに越したことはありません。できることから始めてみましょう。



参考文献:1)政府広報オンライン どんな場合に、どう呼べばいいの?もしものときの救急車の利用法 内閣府大臣官房政府広報室(2019年8月16日アクセス)
2)総務省消防庁 救急お役立ち ポータルサイト(2019年8月16日アクセス)

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