築地で参加型町歩き推理ゲーム、発案者は老舗鮮魚店の“名物オヤジ”

築地で参加型町歩き推理ゲーム、発案者は老舗鮮魚店の“名物オヤジ”

探偵手帳とマップを持って築地場外案内所「ぷらっと築地」からスタートした門井さん(撮影・寺沢卓)

老舗鮮魚店の“名物オヤジ”のひょんな一言がきっかけで、東京・築地が日本初となる参加型町歩き推理ゲームの舞台となる。

参加者は携帯電話型の端末の中で展開される推理劇の探偵の設定で登場し、殺人事件の犯人を突き止めていくという内容だ。昨年末からテストを繰り返し、手応えはつかめた。全国からこのゲームへの誘致が殺到している状況の中、20日から無料体験会がスタートする。

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この参加型町歩きゲームの発案者のひとりが、築地の鮮魚仲卸「京富」5代目社長の門井直也さん(51)だ。京富は魚河岸が日本橋にあった江戸時代から鮮魚専門店としてのれんを出してきた老舗で「関東大震災(1923年9月)と東京大空襲(45年3月)で文献がすべて消失し、いつ創業したのかわからない。100年以上の歴史があるらしい」と門井さんは話す。

お祭り好きの門井さんを中心とした「門井組」というグループがあり、人工衛星のGPS(衛星利用測位システム)を駆使したゲームを開発する担当者も、メンバーにいる。昨春、コロナ禍の影響で街が閑散としていたころ「築地に人が集まる何かをやりたいねぇ」と、開発担当者と門井さんが電話で話したとき、今回の企画の話題が出て「じゃあ、今ならガラガラだから、築地でやろうよ」という話になった。

この町歩きゲームは「ボイシネウォーク」という「音声+映画+散歩」を意味する名称。参加者は事前予約を入れて、築地場外案内所「ぷらっと築地」で参加の受け付けをし、携帯電話型の端末をレンタルする。端末専用のイヤホンをつけ、写真機能にすると画面上でドラマが展開される。街の有力者の殺人事件を探偵となって犯人を突き止めていくストーリーだ。ゲームの名前は「よろずや探偵BOSS〜K夫人の謎」で参加者が「探偵BOSS」になる。キャストは藤原紀香、高岡早紀、長塚京三らの豪華布陣で、築地を愛する勝俣州和も地元商店街会長として出演する。人気声優の石川由依が探偵助手として、随所でサポートをしてくれる。

構成は第1〜3ステージまであって、それぞれ「事件発生編」「調査編」「解決編」の各1時間程度で、築地の各所を歩きながら楽しめる。コース設定は、門井さんがスタッフとともに練り込んで歩きながら決めた。「築地は場外ばかりが注目されるけど、築地本願寺や木造建築の長屋とかを巡れるようになっていて、新たな築地を見てもらえそう」と門井さんは話す。

ストーリーは地域を限定しておらず、コースさえ設定できればどこでも投下できる。現在、全国の10地区前後から申し込みがきており、築地が20日から日本初の開催地となる。初回の3ステージはすべて無料体験でき、ラストで新たな事件が発生し、有料となる第2弾に続いていく。【寺沢卓】